過去ログ - 教師「お前は一体どうしたいんだ!」 少女「私は……」
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204:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/11/29(土) 08:56:11.12 ID:EhgpP1RP0
教師「どうして……」

無意識に後退った背が壁に阻まれて止まる。
逃げ場はない。

「先生が休職したと聞いて、居ても立ってもいられなくなって――」

教師「帰れ」

「……え?」

少女の声はどこまでも透き通って、ぞくぞくと脳を揺らす。それを遮断して、教師は同じ言葉を繰り返した。
今ここに誰かを招き入れることはできない。たとえ少女の心根がどうあれ、他者の存在を受け入れられるようなまともな精神状態ではなかった。

絶対にあの扉を開けさせてはならない。そう思うのに、振り絞った声は情けなく震えて、帰れと繰り返す度にか細くなっていく。帰ってくれ、と絞り出した声は懇願するようでもあった。

それでも声は遠ざからなかった。

「先生? あの……」

言葉を探すような間を空けて、少女の囁きが聞こえた。

「大丈夫ですか?」

教師「私は――」

大丈夫だと続けられなかった。

少女の一言が、教師の深いところに突き刺さった。



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