21: ◆2BIJ5nUpEk[saga]
2014/06/01(日) 23:16:43.63 ID:jYhc2yQnO
土御門が硬直したのは、何も、その怪物への恐怖だけではない。
その目の前で尻餅をついている、青とも黒ともとれる髪色をした少女の存在が、彼の目線を釘付けにしていた。
なんだか見覚えのある風貌だった。
いや、知りえているはずはない。間違いなく初対面だが、その少女はどこか、彼が最も守るべき少女と似ているような気がしたのだ。
「……ッ!」
呆けている場合ではない。
相手は怪物。
人をその醜い体躯へと変化させ、また人を襲わせるという怪物だ。
その怪物の矛が、幼き少女へと向けられているのだ。
理由はそれだけで十二分。
直後、土御門は駆け出していた。
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