過去ログ - にこ「ニコは百日紅ニコ!」真姫「にこちゃんはローズマリーね」【ラブライブ!】
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42: ◆90wX8LPeMY[saga]
2014/06/08(日) 21:34:09.72 ID:Ln65t4PM0
その日、真姫は当然――と言えば当然だが、練習には参加せず去って行った。

一人減って八人になったμ'sは、部室で深い沈黙に包まれながら、やがてぱらぱらと帰路に着き始めた。




「ここで真姫といつも喋ってたのよ。真姫、色んな事話してくれたわ。結構良い子なの」

「なるほどね」

私と絵里はあの公園で、いつものベンチで、ガリガリくんをかじっていた。

いつも真姫と眺めていた遊具で遊ぶ子供たちは、何も変わらない。

真姫の両親にばれた時の事が解っていたこととはいえ、流石に真姫の取り乱し様は心に重かった。

「にこ、貴女はどうするつもり?」

絵里が聞いてくる。解っていることだ。

「決まってるわ、取り返すのよ」

「家族の問題よ。私達がどうこう言えると思う?」

「子どものしたい事に親が口出しできるの?」

「無関係の私達が家族の意向に口出しできるのかって聞いてるの」

「出来るわよ。だって真姫は泣いてたから」

「そうね、私も出来ると思うわ」

家族の問題に口出しする派も口出ししない派も、家族に口出しするべきだと言っている。滅茶苦茶だ。

「海未もね、色々と思う所があるみたい」

「海未も?」

意外な名前が出てきた。何故海未?

「跡取り問題、家の意向、海未も色々あるのよ」

「海未の事までは手が回らなかったわ……」

「そっちは任せてよ。私なりに色々やってみる。昔から私、あの子の事結構好きなのよね」

おっと、大胆。

「バカにしないで。にこ、明日にでも――」

「乗り込むか」

私の答えに微笑んだ絵里はやがてスッ、と笑顔を消した。そして私の顔は見ずにガリガリくんの棒を眺めて言った。

「あの事、目の前で言うの?」

「出来れば言いたくない。でも、皆が言ってもダメなら、私がリボン外すわ」

「そう……頑張るわ」

拳と拳を突き合わせ、私と絵里はベンチから立ち上がった。


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