過去ログ - にこ「ニコは百日紅ニコ!」真姫「にこちゃんはローズマリーね」【ラブライブ!】
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46: ◆90wX8LPeMY[saga]
2014/06/09(月) 07:00:55.22 ID:yfKM8aSO0
「どうしたの和木さん、騒がしいけれど――」

かちゃり、とリビングのドアが開いて。
私ははっと息を呑んだ。

泣き腫らした後がよく解る、彼女――真姫の瞳。たった二日で、彼女は少し痩せた様に見える。

「なんでみんな、それにお父さん――え? なんで――?」

真姫が驚きを露わにして、狼狽する。余りに予期せぬ出来事で、あまり状況が呑み込めてないようだ。
しかし真姫本人が来てしまっては、私は余り目立てない。絵里をちらりと見ると、彼女は頷いた。

絵里が海未の肩を叩く。絵里を見ずに、海未は口を開いた。

「私は園田道場の娘の、園田海未です」

「ああ――昔からお世話になっているね」

「こちらもです」

そこから、海未の必死で冷静な熱弁が始まった。

彼女の悩み、彼女の想い、彼女の願い。

彼女が一番にしたい事と、彼女が一番に守りたい事。

相反してそうで、それは繋がっているもので。

私達は――特に穂乃果とことりが驚いた表情で見つめていた。

彼女たちも知らなかったのだろう。海未の抱えていた悩みに。

海未は絵里に負けない程すらすらと思いの丈を述べていく。

それは彼女が常日頃から悩んでいたからだろうか? それとも、彼女の成せるその聡さから来るものか?

私にはわからない。

そして最後に彼女は、手をついて、頭を下げた。驚いた。土下座だ。たぶん、本当に正しい土下座だと思う。

自分の為にする土下座なのか。真姫の為に土下座したのか。それは彼女だけが知る。

私達の後ろで、微かに身じろぐ気配を感じた。多分真姫ちゃんが、何かを告げようとしてる。

私は本能的に悟った。これでおしまい。私達の勝ちだって。真姫ちゃんが思いの丈をぶつけて、おしまいだって。


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