過去ログ - にこ「ニコは百日紅ニコ!」真姫「にこちゃんはローズマリーね」【ラブライブ!】
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48: ◆90wX8LPeMY[saga]
2014/06/09(月) 23:28:59.19 ID:XatMfIQD0
帰り道、私達三人はあの公園に寄った。今日は真姫とアイスは居ない。

私も絵里も、口を開けなかった。希が静かに空を見上げてる。

重い、重すぎるほどの沈黙。

子どもたちが遊ぶ声も聞こえない。

梅雨らしく雨の降った後の公園は、冷ややかに私達を包んでいた。

濡れたベンチに座る私と絵里。私も絵里も、何も見えてなかった。

「にこっちと真姫ちゃんは、一か月ぐらいここでお話してたん」

希の言葉に、私は頷く事で答えた。ごめんね、希。ちゃんと言葉で応えなくて。

「ええんよ。知り合ったころに比べて、PV完成したときには凄い仲良しさんやったもんなぁ」

「わたし」

絵里が急に降り出した夕立の様に、ぽつりと漏らした。

「またやっちゃった」

一度降り出した夕立は、止まらない。

「もっと食い下がればよかった。あの子たちにとってニコにとってどれだけ真姫が大切な仲間か少しでも知ってたのに。私が取り仕切って皆を無理矢理黙らせて」

絵里のアイスブルーの瞳にアイスブルーの涙がにじむ。

「エリちの判断は正しかったやん。間違ってなんかないん、あの時のお父さんは、何を言ってもダメやったってわかるよ?」

希が絵里を抱擁する。優しく、頭を撫でながら、ふんわりと絵里を包み込んだ。

大丈夫よ絵里。アンタはいつもそうやって貧乏くじを引くんだから。あの時は引くべきだって、今思えばよーくわかる。
むしろあそこで冷静だったアンタが、ホントに偉いと思うし。

「穂乃果たちの――海未の――真姫の想いを私――踏みにじった――!!」

絵里が歯を食いしばって我慢していた夕立は叫びに変わり、悲痛なそれが公園に響き渡った。


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