過去ログ - 阿良々木暦「になショウ」
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20:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/06/05(木) 19:31:47.12 ID:DNBJrAglO

「ようし! 合体だ市原!」

「らじゃーでごぜーます!」

がちょーん、という効果音が鳴りそうで鳴らずに、僕と市原は合体した。

そう、僕の肩の上に市原が乗るフォーメーションだ。
巷では肩車と呼ぶ。

「フハハハハハハ! どうだ諸星! ようやく僕はお前を越えたぞ!」

「すげーです暦!」

一人の力ではどうにもならない事でも、二人ならば達成出来る。
そんな当たり前のような事を僕は何故、今の今まで忘れていたのだろうか。
それが大人になるということならば、僕はずっと子供のままでいたかった。

ちなみに越えたというのは無論、身長のことである。

「にょわー! これは負けられないゆ! 杏ちゃんいくよ!」

「ふえ……?」

「ハピハピ合体・きらりんず! が っしーん☆」

僕達に対抗しようとしたのか、諸星が双葉を肩車――。

「ふげっ!?」

しようとして、失敗した。

細密に説明すると、双葉が持ち上げられる際に勢い余って天井に頭をぶつけたのである。
結構な音がした。

「うゆ?」

「き、きらりこのやろう……覚えて……ろ……」

「杏ちゃ――――ん!!」

頭にたんこぶを作ってがくりと気を失う双葉。
何というか……ご愁傷様だ。

「せいぎはかつですよ!」

「僕達、正義だったのか……しかし市原を肩車しているだけでは諸星を見降ろせないな」

全長では勝っても諸星を見降ろさねば勝った気になれんな。
そんなこと考えている時点で大人として終わっている気がしないでもないが。

「仁奈がかたぐるましてやりましょうか?」

市原が肩車?

いや無理だろ。

「だいじょうぶでごぜーます。仁奈はこれでもちからもちでいやがりますから、おまかせですよ」

「そうか、じゃあやってみてくれよ」

うんせ、と僕の肩から降りて背後に回る。
まあ、十中八九無理だとは思うけれども、アイドルの自主性を尊重するのも大切だよな。



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