6:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/06/05(木) 18:44:25.33 ID:DNBJrAglO
「おはようございまーす」
「おはようごぜーます」
そして僕は今日も出勤する。
最近では、市原と会うことが仕事において唯一無二の楽しみとなっている気さえして来た。
「おはよう、市原」
市原は、コアラの着ぐるみを着ていた。
「コアラさんのきもちになるですよ!」
コアラは漢字で『子守熊』と書き、樹に掴まりユーカリを貪り食うことで有名である。
だが愛くるしく剣呑な外見に反比例してその握力は人類のそれを遥かに超越するとか。
「うんうん、可愛いぞー」
「暦!」
「うおっと!」
突然僕の腕に飛びついてくる市原。
そのまま僕の腕を木に見立てて掴まってきた。
「いきなり飛びつくなよ、危ないじゃないか」
「コアラだからしかたないのです」
そう言って離そうとしない市原。
まあ、所詮は八歳児の体重だし全然軽いんだけど。
と、僕はその時、致命的な事実に気付いた。
「市原、大変だ。このままだと仕事が出来ない」
「コアラですから」
「そうか、コアラなのか」
コアラならば仕方あるまい。
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