過去ログ - 【艦これ】語られることのない海のスナイパー
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117: ◆ANFZJVHAkB2d[saga]
2014/09/12(金) 21:48:27.32 ID:RgIHS0O9o
日向「扶桑…」

 扶桑は先ほどの戦闘で痛々しいほどの損害を被っていた。
 
 砲塔の一基は基部ごと吹き飛ばされ見るも無残な状態になっており、衣服もところどころ破けている。
 
 それでも彼女は柔らかな笑みを浮かべお互いをなだめるように続ける。

扶桑「理由はどうあれ、妖精さん達がいなかったら私達はどうなっていたかわからないわ。最悪轟沈だってありえたのよ?」

日向「それはそうだが…しかし、私達は囮にされたも同然で…」

扶桑「あら…囮だって立派な役目よ…?ねぇ、山城」

山城「そうですね、扶桑姉さま。その囮が狭い海峡じゃない上に敵も少なかったから運がよかったです♪」

 いつの間にか側に来ていた山城が目を輝かせながら答えた。
 
山城「夜戦じゃないのもよかったです!敵戦艦がたった三隻だったのも幸運の兆しかも…」

 そこまで聞いて伊勢と日向はしまったという表情を浮かべる。

 あの大戦中にこの二人は多数の敵艦隊に待ち伏せされた挙句ほぼ全滅に等しい損害を受けたのだった。

 このままだと二人共ヒートアップしてしまう…その前に伊勢姉妹は折れた。

日向「わかったわかった…よく知りもしないのに妖精を責めたのは謝ろう」

伊勢「ま…帰ってから私たちの提督からしっかり話を聞きましょうかね」

扶桑「わかってもらえてよかったわ…さて…」

扶桑「私たちも空母部隊の護衛に行きましょう」

 すでに最上型と利根型重巡は護衛へ向かっている。

 戦闘中に受信していた電文によると空母部隊はなんとか敵艦隊の追撃から逃れたらしい。

58艇「あ…あの〜…」

168艇「できれば私たちを回収してほしいのですけど…」

 申し訳なさそうに妖精達が戦艦達を見上げている。

 伊勢と日向は顔を見合わせ、小さく頷いた。

 飛行甲板の無事な伊勢は妖精二人を収容し、海上に浮いているだけの甲標的もクレーンを使い回収して甲板に括りつける。

伊勢「さて、最後の仕上げに行きますかね」

 航空戦艦四隻は伊勢型を先頭に単縦陣を取り、味方の空母部隊へと向かっていく。




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