過去ログ - 【FFT】もしもラムザが女の子なら【未プレイさんでもおいでませ】
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1: ◆2cmWNEY/mRYY[saga]
2014/06/05(木) 23:22:16.02 ID:4oPnQm8rO
ランベリーを発ってから8日が過ぎた。マンダリア平原の景色は無駄に大きな石灰岩がただ乱立して邪魔なばかりで、
その上人気も非常に少ない。だからこうしてその一角で流血沙汰が起こっていても、助けは望むべくもない。

骸旅団なる盗賊がいる。年々伸びるその勢力が約4千に達したところで、とうとう排除の運びとなった。指揮を採るのは
北天騎士団。しかしどうにも人手が足りない。それでこうして我が騎士団が支援に遥々来た訳である。しかし何分他人事ならず、
それゆえ騎士見習いたる俺まで駆り出されている訳なのである。

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2: ◆2cmWNEY/mRYY[saga]
2014/06/05(木) 23:22:51.11 ID:4oPnQm8rO
俺らは近衛騎士団だから、当然護衛対象がいる。我がランベリーの領主である。とはいえ彼とて名のある武人、
守ることなどほとんどない。実質的には部下、配下だが、それとて名誉なことである。こうして旅路を共にするのも誉れ以外の何ものでもない。

そんな英雄、侯爵様が骸旅団に攫われた。噂話か何かだったら笑い飛ばしていたところだが、
俺はこの目で見たのである。その場に居合わせたのである。仲間は全員殺された。俺は最後の生き残りだが、そう呼べるのはあと何秒か。


3: ◆2cmWNEY/mRYY[saga]
2014/06/05(木) 23:23:24.91 ID:4oPnQm8rO
奴らは隊を2つに分けた。この場に残ったその片方が、俺に気付いてしまった訳だ。俺も決して馬鹿ではないから、
気付かれないよう必死に努めた。それでもこうして見付かったのは、恐らく呼吸の所為だと思う。激しく上下する背中。それを止められなかった所為だ。

腕も、指さえまともに動かず、瞼を開くことさえ辛い。それでも片目を開いているのは、奴らが今にも剣やナイフを
振り下ろさんとしているからだ。けれどもそれらは俺の身体を突き刺さなかった。切り裂かなかった。彼女がそこにいたからである。
以下略



4: ◆2cmWNEY/mRYY[saga]
2014/06/05(木) 23:24:01.76 ID:4oPnQm8rO
俺は彼女に救出された。正確には…彼女と彼に。

彼女はラムダ、彼はディリータ、いわゆる幼馴染である。ここ数年は実家を離れ、王立士官アカデミーにて
汗と笑顔のスクールライフを一緒に送っているらしい。彼女の実家はベオルブ家、泣く子も黙る名門である。彼の実家もそこだというのは
親を亡くしたからであるゆえ、同棲などでは断じてない。断じて、絶対、確実に。
以下略



5: ◆2cmWNEY/mRYY[saga]
2014/06/05(木) 23:24:40.49 ID:4oPnQm8rO
「ははは、心配しすぎだよ。痛いとことか、もうねえからさ」

「そう…ですか? 本当に?」

「ほんとに。マジで。めちゃくちゃ元気。元気すぎて困ってる」
以下略



6: ◆2cmWNEY/mRYY[saga]
2014/06/05(木) 23:27:23.81 ID:t1XigHpPO
λλλλλλλλλλλλλλλλλλλλλλλλλλλλλλλλλλλλλλλλλλλλλλλλλλ

どもっす>>1っす!ご覧頂き感謝どす!
早速書き溜めなくなったんで続き出来たらまた来ます!

以下略



7:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/06/06(金) 00:35:10.91 ID:nneG/r+a0
はい


8:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/06/06(金) 01:47:00.27 ID:VBy4fXXM0
これにはアルガスも思わず改心


9:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/06/06(金) 01:57:39.45 ID:IrAnjIhAO
期待してます


10:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/06/06(金) 12:19:12.35 ID:MvbX/qir0
女版ラムザ……割とすんなりイメージできたな、続き待ってます。


11:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/06/06(金) 13:25:43.92 ID:GG6BfLbtO
そもそもの立ち絵が中性的だからな、乙乙


12:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/06/07(土) 05:39:16.35 ID:VLHXmwRy0
兄貴二人が楽しみだ


13: ◆2cmWNEY/mRYY[saga]
2014/06/07(土) 21:06:49.22 ID:Fhu9prjtO
れっれれレスが!レスが付いてる!六つも…!

ありがとうございます!嬉しくて嬉しくて震えてます!
お祝いに買ってしまったコンビニのミルクレープ美味しいです!幸せです!

以下略



14: ◆2cmWNEY/mRYY[saga]
2014/06/07(土) 21:07:28.11 ID:Fhu9prjtO
そして翌日。連れて来られて訪ねたその地はイグーロス。春もたけなわ3月下旬、なのにどうして寒いのか。この地に面した海峡からの
風が非常に冷たい所為だ。ランベリーとて臨海都市だがここより遥かに暖かかった。それゆえ俺は震えが止まらず、
けれども2人は歩みを止めず、さも平然と振舞っている。ここの出身なのである。しかし実家へ行く訳ではない。この地の城へと向かうのだ。

「待っておったぞ私の子羊!」
以下略



15: ◆2cmWNEY/mRYY[saga]
2014/06/07(土) 21:08:02.05 ID:Fhu9prjtO
「相も変わらずなんと可憐な! だが一段と綺麗になって! 複雑である、心配である!
 けれども嬉しい限りであ──誰だ貴様は! ラムダの何だ!」

突き付けられる抜き身の剣。黙れオッサン、シスコン野郎、んなこと言ったら首が飛ぼう。俺もラムダも慌てるばかりで、
だがディリータは苦しんでいる。笑いを堪えているからである。衛兵諸兄も同様である。早く助けて、ボク死んじゃう。


16: ◆2cmWNEY/mRYY[saga]
2014/06/07(土) 21:08:30.78 ID:Fhu9prjtO
さてなぜ城を訪れたのか。ラムダの次兄に会うためである。彼は北天騎士団団長、だから助力を要請するのだ。ところがどっこい謁見叶わず、
応対したのはオッサンである。頼みたくない、帰らせてくれ。だけど頑張れ、耐えろ俺。けれどその実出る幕あらず、全てラムダが話してしまう。

「ふむ、なるほど…。それについては全てこちらで解決しよう」

以下略



17: ◆2cmWNEY/mRYY[saga]
2014/06/07(土) 21:09:17.54 ID:Fhu9prjtO
嘆願虚しく突っ撥ねられて、為すすべもない。だがそんな時。

「せーの、ハッピーバースデー!」

ここは中庭、水門付近。駆けてくるのは2人の少女。そして抱き付く、ラムダの胸に。
以下略



18: ◆2cmWNEY/mRYY[saga]
2014/06/07(土) 21:09:49.58 ID:Fhu9prjtO
「教えようとは思ったさ、ラムダがいない所でな。だけど昨日は時間がなくて」

なぜなら俺が寝ていたからだ。宿に着くなり、飯すら食べず。

「つーか起こせよ、腹減ってたのに!」
以下略



19: ◆2cmWNEY/mRYY[saga]
2014/06/07(土) 21:10:18.89 ID:Fhu9prjtO
「楽しそうだな、友達か?」

登場したのは1人の男、歳は大体30くらい。美男イケメン男前、そんな言葉がよく似合う。

「いやいやまさか。違います」
以下略



20: ◆2cmWNEY/mRYY[saga]
2014/06/07(土) 21:10:48.01 ID:Fhu9prjtO
頭を下げると2人は笑う。爆笑である。なんだこいつら。

「いやあすまんな、紛らわしくて! 兄は兄だがラムダのだ!」

ラムダの兄は2人だけ。だから彼こそ団長である。俺は再び頭を下げた、そして感謝の意を述べた。かつて戦時下
以下略



21: ◆2cmWNEY/mRYY[saga]
2014/06/07(土) 21:11:20.72 ID:Fhu9prjtO
「え、やだ、大変! どうしたのです!?」

「い゙や゙嬉じぐで…! がんげぎで…! つーがそれ゙よりおめ゙でどう」

「ふふ、ありがとうございます」
以下略



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