過去ログ - 【安価】京太郎「プロになったはいいけれど……」 第34位【アラフォーマーズ】
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919: ◆rVyvhOy5r192[saga]
2014/08/24(日) 00:56:23.59 ID:BUogAY/eO


哩(速攻もできるらしいばってん――)

哩(お前ん速攻は、普通の奴の普通に攻めるんとそがん変わらん)

哩(重い手ば普通の手で潰す、普通の手ば軽い手で潰す…………なら速い手には?)

哩(状況ば作って立ち回るんが好きなら――――状況なぞ、作らせん)


 打:1索

 一先ずは面前ツモやリーチを見込む為の、不利な三トイツ崩し。

 三萬でないのはイーペーコーでも付けばリーチやツモの必要なく出和了が可能となるから。

 三萬が刻子となっても問題ないが、1索が刻子となると狙える役が減る。

 役牌はそれぞれが有効六牌――一先ずトイツにすればすかさず特急券に進化する。

 そんな、役の数から効率を考えた打法。


 動きを封じ、自由を奪い、そして姫子の火力で止めを刺す――それが二人のスタイルである。

 対する須賀京太郎は、哩の物言いに目を瞬かせて呆気に取られたのち、困ったような笑みを浮かべる。

 直後、零した。


京太郎「……あの」

京太郎「飲み込むくらいなら、初めから吐かないっすよ」

哩「……よか。威勢だけはよかとね」



 なお、彼女たちに同卓する南家の高卒一年目、皆子日枝(仮)さん十八歳は――


日枝(ひええ……二人とも怖いよぉ……)


 プロになる今までテレビの前から目にしていた憧れの雀士と打てる高揚感や緊張感というよりは、むしろ身が竦む思いであった。

 うわー、舞姫コンビだ勉強させて貰おうでもえへへこのままならひょっとしたら勝てるかなえへへ……とか。

 ひゃー、本物の須賀プロだー優しそうだしカッコいいなーサイン欲しいなーひょっとしたら仲良くなれるかなえへへメアド貰ったりLINE交換したり……とか。

 そんなのはどっかに行った。

 プロは真剣勝負という言葉を、否応なく思い知ったのだ。


日枝(わたしは木……ひのえは木になるんだ……)


 実際そんなことはないのだが、チラリと向けられる目線に「早く捨てろ。死にたいのか」というメッセージが込められてる気がしてならない。

 震える指先で牌をツモり、何とか唾を飲み込む。

 なお、こうして京太郎は知らず知らずのうちに中々のおもちを持った女の子から連絡先を貰いそびれた。南無三。



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