過去ログ - 海未「もう恋なんてしない、なんて」
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2: ◆PNFDLOCdao[saga]
2014/06/07(土) 00:02:15.66 ID:RbfEaN0Lo
『海未ちゃん……もう、別れよう?』
『ど、どうして……』
『分からない?』
3: ◆PNFDLOCdao[saga]
2014/06/07(土) 00:02:45.46 ID:RbfEaN0Lo
そこで私はふっと目を覚ます。
あれから数日が経ちました。
今日は休日だから、遅めの起床。
4: ◆PNFDLOCdao[saga]
2014/06/07(土) 00:03:13.45 ID:RbfEaN0Lo
たった数日程度ではそれが消えることはなく。
一緒に寝ていたこのベッドも、今は1人。
「1人では広すぎますし、買い替えましょうか」
5: ◆PNFDLOCdao[saga]
2014/06/07(土) 00:03:58.36 ID:RbfEaN0Lo
「ことり、おはようござ……」
そこまで言って、彼女がもうここにはいないことを改めて実感して。
台所でいつもニコニコと朝食を作ってくれていた彼女は、もういない。
6: ◆PNFDLOCdao[saga]
2014/06/07(土) 00:04:34.29 ID:RbfEaN0Lo
ため息を一つついて、朝食を作ります。
凝ったものは作れないので、とりあえずトーストとベーコンエッグ。
和食派だった私も、ことりの影響で朝はパンをよく食べるようになりました。
7: ◆PNFDLOCdao[saga]
2014/06/07(土) 00:05:11.13 ID:RbfEaN0Lo
パサパサの黄身とちょっと焼き過ぎたトースト。
ことりの作るそれとは程遠くて。
こんなにも。
8: ◆PNFDLOCdao[saga]
2014/06/07(土) 00:05:39.19 ID:RbfEaN0Lo
どれだけ彼女が私に尽くしてくれていたのか。
ことりがいなくなって、やっと。
やっと、彼女の大切さに気づく愚か者。
9: ◆PNFDLOCdao[saga]
2014/06/07(土) 00:06:07.11 ID:RbfEaN0Lo
―――――
大学に進み、そこで私とことりは結ばれました。
ずっと抱いていた気持ちを伝え合い、両思いであることが分かって。
10: ◆PNFDLOCdao[saga]
2014/06/07(土) 00:07:03.29 ID:RbfEaN0Lo
帰ればことりがいる生活が嬉しくて、楽しくて。
ですが、いつからか歯車が狂い始めました。
仕事が忙しくなって、あまりデートもできなくなって。
11: ◆PNFDLOCdao[saga]
2014/06/07(土) 00:07:43.34 ID:RbfEaN0Lo
『ねえねえ海未ちゃん、今度の休みなんだけど……』
『すみませんことり、ちょっと今日は疲れてまして……』
『あ……そっか。ごめんね』
12: ◆PNFDLOCdao[saga]
2014/06/07(土) 00:08:19.64 ID:RbfEaN0Lo
そういうものの積み重ねが。
『ことりね、ちょっと疲れちゃった』
あの言葉に集約されていたんだろうと思います。
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