過去ログ - 海未「もう恋なんてしない、なんて」
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6: ◆PNFDLOCdao[saga]
2014/06/07(土) 00:04:34.29 ID:RbfEaN0Lo
ため息を一つついて、朝食を作ります。
凝ったものは作れないので、とりあえずトーストとベーコンエッグ。
和食派だった私も、ことりの影響で朝はパンをよく食べるようになりました。
7: ◆PNFDLOCdao[saga]
2014/06/07(土) 00:05:11.13 ID:RbfEaN0Lo
パサパサの黄身とちょっと焼き過ぎたトースト。
ことりの作るそれとは程遠くて。
こんなにも。
8: ◆PNFDLOCdao[saga]
2014/06/07(土) 00:05:39.19 ID:RbfEaN0Lo
どれだけ彼女が私に尽くしてくれていたのか。
ことりがいなくなって、やっと。
やっと、彼女の大切さに気づく愚か者。
9: ◆PNFDLOCdao[saga]
2014/06/07(土) 00:06:07.11 ID:RbfEaN0Lo
―――――
大学に進み、そこで私とことりは結ばれました。
ずっと抱いていた気持ちを伝え合い、両思いであることが分かって。
10: ◆PNFDLOCdao[saga]
2014/06/07(土) 00:07:03.29 ID:RbfEaN0Lo
帰ればことりがいる生活が嬉しくて、楽しくて。
ですが、いつからか歯車が狂い始めました。
仕事が忙しくなって、あまりデートもできなくなって。
11: ◆PNFDLOCdao[saga]
2014/06/07(土) 00:07:43.34 ID:RbfEaN0Lo
『ねえねえ海未ちゃん、今度の休みなんだけど……』
『すみませんことり、ちょっと今日は疲れてまして……』
『あ……そっか。ごめんね』
12: ◆PNFDLOCdao[saga]
2014/06/07(土) 00:08:19.64 ID:RbfEaN0Lo
そういうものの積み重ねが。
『ことりね、ちょっと疲れちゃった』
あの言葉に集約されていたんだろうと思います。
13: ◆PNFDLOCdao[saga]
2014/06/07(土) 00:08:53.72 ID:RbfEaN0Lo
食べ終わり、反射的に左側を見ます。
『ことり、どうして正面に座らないんです?』
『だって、海未ちゃんと近い方がいいから♪』
14: ◆PNFDLOCdao[saga]
2014/06/07(土) 00:09:23.75 ID:RbfEaN0Lo
今でもそこに彼女がいるような気がして。
後悔ばかりが、胸に浮かんで。
「どこかに、出かけましょうか」
15: ◆PNFDLOCdao[saga]
2014/06/07(土) 00:10:04.94 ID:RbfEaN0Lo
とりあえず顔を洗いに洗面所へ。
そこには白い歯ブラシと、深い青色の歯ブラシ。
まだ捨てられない彼女の歯ブラシ。
16: ◆PNFDLOCdao[saga]
2014/06/07(土) 00:10:42.45 ID:RbfEaN0Lo
着替えようとクローゼットを開ければ。
『海未ちゃん、絶対これ似合うよ!』
『いや、ちょっと大胆すぎませんか……?』
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