過去ログ - 浅倉威「ドキドキプリキュアのアイちゃんと遊んでみた」【再投稿】
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27:◇BmFm4z6H0[saga]
2014/06/07(土) 19:44:38.78 ID:BlapMVTY0


浅倉は息も荒くなっただるまさんを見つめる。
赤い風船のように腫れた顔。
右手を除いた全ての手足を失った体。
髪を引き抜かれた、無様な剥げ頭。
「いだぁぃ、いだぁぃぃ・・・。まにゃあぁ・・・」
アイちゃんは、自らの体から噴出し続ける血のプールの中で、壊れたゴム鞠のように喘いでいた。
「ぎゅぴ、ぎゅぴぃぃっ・・・」
それでも、残った右腕だけで何とか逃げ出そうとする。 もっとも、そのか弱い右腕では地面をただ虚しく掘ることしかできなかった。とても、逃げることなどできないだろう。
浅倉は思った。

イライラもスッキリした。この人形は十分楽しませてくれた。
飽きた玩具は捨てるだけだ。彼は、ジャマなごみを捨てるために最適のペットを飼っていた。
「あとは好きに楽しめ・・・」
鏡に向かって浅倉は呟く。ポケットの中から2枚のカードを取り出し、その鏡に向ける。
それらのカードには、それぞれ怪物が描かれていた。 サイのような怪物と、コブラの絵が。

再び、ガラスの軋む音が鳴る。直後、なんとか逃げようと這いつくばるアイちゃんの上に、大きな影が覆いかぶさった。
「ぎゅ、ぎゅぴぃ・・・」
アイちゃんは恐怖で言葉を失った。
最後に彼女の目に写ったのは、巨大な角の生えた化け物と紫色の大蛇だった。
逃れられない死に、アイちゃんの目は絶望に染まった。


「まなあぁぁぁぁぁぁぁぁっっ!!」


それが彼女の最後の言葉だった。




最後に彼女が感じたのは、空中に持ち上げられる感覚と、首を引きちぎられる激痛だった。
薄れゆく意識と痛みの中で、彼女は助けに来ないマナを、亜久里を恨んだ。

万力のような苦痛が絶頂を超えた直後、アイちゃんは墨で黒く塗り潰されたような死の世界へと旅立った。




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