過去ログ - とある学生の雷神右方-Reincarnation-
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18: ◆2/3UkhVg4u1D[saga]
2014/06/08(日) 21:31:48.20 ID:3KWgdx+c0

土曜日。
貴重な休日だが、部活の手伝いに駆り出されたトールは、教室へ戻って来た。
炎天下の中サッカーに野球にと駆り出されては、流石に疲れる。
とはいっても、涼しい場所でスポーツドリンクを飲めばすぐ元気になるが。

「……ん?」

調理室に明かりがついている。
まだ昼間だというのに点けているということは、人が居るということ。
加えて、何らかの作業をしているということなのだろう。
裁縫室は完全に別にあるので、つまりは料理だ。
トールの所属する高校には多数の料理関係の部活がある。
純粋な料理部、和食部、ティータイム部、菓子部、蕎麦打ち。
そのどの部活のリーダーも、曰く、『食べ手が少ない』とのこと。

「……寄ってみるか」

制服に着替え、教室を出る。
鍵を閉めて職員室に返却したその足で調理室へ。

「………」

すんすん。
良い匂いに意識を集中させて嗅いでみる。
何となく肉料理の匂いだという結論に落ち着いた。
湧き上がる下心のままノックをすると、入室を促す少女の声。

「邪魔すんぞ、…よお」

中に居たのは、同学年の女子生徒だった。
一つ結びのふんわりと長い金髪を靡かせ、彼女は振り返る。

「トールか。丁度良い時期に来たな。食べて行け」

新入りが作っているから、との発言。
新入り、と視線を向けると、何となく予想はしていたが、彼女が立っていた。

「フィアンマ、何作ってんだ?」
「ハンバーグだよ。もう少しで焼きあがる」
「入部したのか?」
「まだ決め兼ねている。いくつかの部活を手伝った方が楽しいかもしれんしな」



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