過去ログ - とある学生の雷神右方-Reincarnation-
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40: ◆2/3UkhVg4u1D[saga]
2014/06/29(日) 00:22:02.99 ID:qaWOysQL0

一方。

二人の合流を見守るドタキャン勢トップはというと。

「ひとまず流れは上々なようだ」
「あーあ、俺もフィアンマちゃんの水着姿見たかったな…」
「贅沢を言うな。友人の幸福とどちらが幸せなんだ?」
「とは言っても。……両思いなんだからさ、ぶっちゃけコクらせれば」
「そう急かすこともないだろう」

腕を組み威圧的に微笑む少女がオティヌスで、辟易する男子学生がウートガルザロキである。
今回のドタキャンを仕込んだ張本人組だ。
どうせ促したところでデートをする訳がないのだから、強制的にセッティングすればいい。
無事二人きりでプールへ向かったようなので、一件落着。

「でさ、オティちゃんお茶しない?」
「お前とはしない」

きっぱり言い切った上で、オティヌスは少年に背を向けた。
口元にはやんわりと、満足気な笑みを浮かべたまま。

「くれぐれも邪魔はするなよ」
「俺もトールの想いは成就して欲しいと思ってるけど…オティちゃんは何で?」
「オティちゃん呼びをするな。……私は、ただ」

夏の風が吹き抜け、長い金髪を揺らす。
その後ろ姿は、とても寂しげに見える。
彼女はかつて『砕かれた』側頭部を静かに摩り。

「……ただ。………もう、あの二人を不幸にしたくないだけだ」



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