過去ログ - 矢澤にこ「きっと青春が聞こえる」
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1:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/06/09(月) 23:48:52.20 ID:VQCioLVjo
諸注意
シリアス、卒業ネタ
アニメ2期と時間軸は同じですが、2期とは違う世界の話です。
アニメ1期のあとのifものという感じです。
SSWiki : ss.vip2ch.com
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2014/06/09(月) 23:52:22.17 ID:VQCioLVjo
introduction
家に帰るまで、ツインテールは解かない。
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2014/06/09(月) 23:52:56.68 ID:VQCioLVjo
ここから私のプライベートタイムがはじまるのだ。
一口、二口、微発泡の柔らかい刺激が喉に心地いい。
今日は少しいいことがあったので、ささやかなお祝いだ。
ああ、気分がいいな。
4:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/06/09(月) 23:53:23.83 ID:VQCioLVjo
この中に入っているのは、『私たち』そのものだ。
今でもときどき思い出す。
『私』が『私たち』だった、あの頃。
今なお色褪せない、私たちの奇跡が、ここにあるんだ。
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2014/06/09(月) 23:53:49.94 ID:VQCioLVjo
ピアノが軽やかに踊る。
シンセベースが柔らかくうねり、スネアが陽気に跳ねる。
そして――
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2014/06/09(月) 23:54:38.27 ID:VQCioLVjo
Track1 『僕らは今のなかで』
ラブライブ本戦から数日後、いつもの部室。
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2014/06/09(月) 23:55:17.25 ID:VQCioLVjo
それから今に至るまで、みんなどこか上の空で、ぼんやりしていた。
だけどそれは傷心を引きずっているような感じでもなくて、
燃え尽き症候群というのだろうか、やけにゆったりした空気が支配していた。
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2014/06/09(月) 23:55:43.41 ID:VQCioLVjo
【にこ】
「あんたたち、スクールアイドル続けないわけ? 来年もきっとあるわよ、ラブライブ」
希が軽い調子で続く。
9:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/06/09(月) 23:56:23.48 ID:VQCioLVjo
と、そこに屋外から声が聞こえてきた。
【凛】
「ああ、ごめーん」
10:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/06/09(月) 23:57:04.70 ID:VQCioLVjo
【にこ】
「そこにいなさいよー。私も行くから」
【希】
「あ、うちもー」
11:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/06/09(月) 23:57:31.92 ID:VQCioLVjo
私は運動は得意な方じゃないけれど、球遊びは妹たちと度々することがあったので、
まるきり下手っぴというわけではなかった。
【凛】
「いっくよー」
12:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/06/09(月) 23:58:03.83 ID:VQCioLVjo
【希】
「これからどうするん?」
【にこ】
「別にいいんじゃない、このままで。新学期になればまた変わるわ」
13:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/06/09(月) 23:58:29.93 ID:VQCioLVjo
希は言葉を切ったけど、言わんとしていることは察した。
アイドル活動を続けるかどうかを問いたいのだろう。
なんとなく口幅ったくて、今まではっきりとは言わないようにしていた。
だけど、今こいつになら話してもいい、そんな気分になった。
14:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/06/09(月) 23:59:37.36 ID:VQCioLVjo
【希】
「そっか! うんうん、それがええよ」
【にこ】
「そんなこと気にしてたの?」
15:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/06/10(火) 00:00:09.76 ID:fMip50o4o
【にこ】
「ほんと、あんたはいつもそう。人のことばっかり」
【希】
「うーん、うち、そんなに何かしたかなあ?」
16:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/06/10(火) 00:00:47.16 ID:fMip50o4o
【にこ】
「わかってんのよ。私だって穂乃果たちのことを見てた。
そしたらね、いつもあんたが視界の端にいるわけ。私はあんたよりも外側から見てたの。
だからあんたが色々やってるのも見えてた」
17:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/06/10(火) 00:01:24.34 ID:fMip50o4o
【にこ】
「ありがとう、希」
希は、一瞬ちょっと呆けた顔になって、それから「ん」と喉を鳴らし、にっこり笑った。
18:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/06/10(火) 00:01:52.71 ID:fMip50o4o
私はこれ以上この話をしたくなかったので、話題を変えた。
【にこ】
「ねえ、希。次の部長、誰がいいかしら」
19:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/06/10(火) 00:02:21.15 ID:fMip50o4o
部室に声をかける。
【にこ】
「誰か、ペン持ってきて、ペン!」
20:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/06/10(火) 00:02:59.03 ID:fMip50o4o
突然声をかけられて慌てる花陽に、構わずボールを投げる。
花陽は覚束ない足取りでおたおたしていたけれど、
なんとか両手とお腹でボールを捕まえた。
そしてボールを見て、戸惑いの声を上げた。
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