過去ログ - 矢澤にこ「きっと青春が聞こえる」
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33: ◆AO2WK0NAi.[saga]
2014/06/11(水) 00:25:14.17 ID:VCgAimupo
【海未】
「そうですね、詞の書き溜めは結構あるので、私は問題ないと思いますが……」
【ことり】
「冬休みまでになら、みんなにちょっと手伝ってもらえば衣装は間に合うと思うよっ」
34: ◆AO2WK0NAi.[saga]
2014/06/11(水) 00:25:41.95 ID:VCgAimupo
なんとも愉快な仲間たちだ。
私は笑いを噛み締めてくくっと肩を揺らし、意気揚々と立ち上がった。
【にこ】
「話はまとまったわね! それじゃあ屋上でレッスンするわよ!」
35: ◆AO2WK0NAi.[saga]
2014/06/11(水) 00:26:27.42 ID:VCgAimupo
【絵里】
「ちょっとね、生徒会の手続きで、やってもらわないといけないことがあるのよ」
【にこ】
「そ、そう……じゃあみんな、先に行っててちょうだい」
36: ◆AO2WK0NAi.[saga]
2014/06/11(水) 00:26:59.63 ID:VCgAimupo
【にこ】
「で、なに」
【絵里】
「……大丈夫?」
37: ◆AO2WK0NAi.[saga]
2014/06/11(水) 00:27:25.15 ID:VCgAimupo
絵里の用事というのは、部員の登録や来年度予算に関する書類だった。
よくわからないので、全部絵里に言われるままに書いた。
私が書く意味がないじゃないかと不平を言ったら、呆れられた。
【絵里】
38: ◆AO2WK0NAi.[saga]
2014/06/11(水) 00:28:00.98 ID:VCgAimupo
【にこ】
「いいのよ、別に。自分でも向いてないって気づいてるわよ」
【絵里】
「そんなことないわ」
39: ◆AO2WK0NAi.[saga]
2014/06/11(水) 00:28:45.31 ID:VCgAimupo
【絵里】
「ふてくされてるじゃない」
【にこ】
「……なによ、別にいいでしょ。自分で向いてないって認めてるんだから構わないで」
40: ◆AO2WK0NAi.[saga]
2014/06/11(水) 00:29:17.01 ID:VCgAimupo
絵里はかぶりを振ってため息を一つ漏らした。
【絵里】
「ねえ、にこ、私、あなたのこと……あぁ、なんて言えばいいのかしら……
すごいと思ってるのよ、一目置いてるって言ったらいいのか……」
41: ◆AO2WK0NAi.[saga]
2014/06/11(水) 00:30:15.16 ID:VCgAimupo
羨ましい? こいつが? 私を?
これにはさすがの私もカチンときてしまった。
握った拳がぶるぶると震える。
【にこ】
42: ◆AO2WK0NAi.[saga]
2014/06/11(水) 00:30:53.46 ID:VCgAimupo
【にこ】
「あんたみたいな……! 歌もダンスも上手くて、スタイルもよくて、
顔も綺麗で人望もあって……そんなやつが私の何が羨ましいって?!」
【絵里】
43: ◆AO2WK0NAi.[saga]
2014/06/11(水) 00:31:20.40 ID:VCgAimupo
【絵里】
「あなたが夢を追っているからよ!」
【にこ】
「あんたもそうすればいいでしょう!」
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