過去ログ - 食蜂「好きって言わせてみせるわぁ」その4
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6:乾杯 ◆ziwzYr641k[saga]
2014/06/10(火) 01:34:11.05 ID:igNzDGpD0
講義のようにゆったりと投げかけられた質問が、上条の脳裏に高額な報酬を連想させた。

「そうだね。確かに、金銭もその一つではある」

「……ッ」

あたかも、その考えを読んだかのように、木原がそう言った。
体勢を立て直しかけた上条の目が見開かれる。

(……こいつ)

頭に引っかかったのは微かな疑念。
それは、しかし食蜂にすらできなかったことのはず。
偶然か、むしろカマかけの可能性を疑うべきだが。
湧いて出た警戒心を払しょくしきれぬ様子の上条に

「説明するまでもない。すぐにその体が理解することだろう」

木原が不吉な予言を突きつける。

「体が理解だって?」

「要するに、こういうことだ」

前触れもなく視界が白んだのを認め、上条の右手が瞬時に跳ね上がった。
半日常的に培われた経験が、防御行動を選択していた。
放たれたものが幻想殺しによって散らされ、電気の尾を残して消失。
木原がほぅ、と感心するような溜め息を零す。

「こいつは驚いた、今のを無傷でやり過ごすのか。アレイスターめ、なかなか面白いものを飼っている」

「……アンタ……今、何しやがった」

今しがた放たれたものに、上条には見覚えがあった。身に覚えがあった。
それは自分がよく知る少女の得意技、御坂美琴が何度となく放ってきた雷の槍に、酷似していた。


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