過去ログ - 馬場このみ「特別な日の特別なメール」
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1: ◆O//Gvdq7EE
2014/06/12(木) 00:00:01.10 ID:9ZneBpMoo
一日早い誕生日飲み会から帰って一息。
時計が、6月12日を知らせた。

ピロリロリン

針が12を指した瞬間、携帯に届くメールたち。

「お誕生日を覚えてくれるのは嬉しいわね」

妹に大学・OL時代からの友達、アイドルになってから仲良くなった子達からもお祝いメールが届いている。

「この仕事についてから、こういうメールをくれる子達も増えたわねぇ」

……未成年の子たちがこんな時間まで起きてメールをくれる、っていうのは嬉しい反面申し訳ない気もするけど。別に、朝起きてからでもいいのよ?

「……あら、莉緒ちゃん、さっきまで飲んでたじゃない」

さっきの飲み会の主催者、莉緒ちゃんからもお祝いメール。……ぐでんぐでんによっばらってたはずなのに、どうやってメールなんて送ったのかしら。

「……でも、この年になると誕生日って、むしろ一年歳をとっちゃう厄介な日なのよねぇ」

そう独り言を呟きながらも、なんだか顔が緩んでるのはよくわかる。やっぱり、お祝いされるのは嫌いじゃないわね。

「えっと」

とりあえずメールに返信していこうかしら。

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2: ◆Jnlik0MEGA[ sage]
2014/06/12(木) 00:03:55.18 ID:bHgidO6E0
支援です

馬場このみ(24) Da
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以下略



3: ◆O//Gvdq7EE
2014/06/12(木) 00:05:08.47 ID:9ZneBpMoo
To 馬場このみ
From 妹
Title 誕生日おめでとう!

お姉ちゃん、誕生日おめでとう!今日は大学の講義がフルだからそっちこれないけど、今度暇なときに二人でお祝いしようね!
以下略



4: ◆O//Gvdq7EE
2014/06/12(木) 00:08:14.88 ID:9ZneBpMoo
To 馬場このみ
From 莉緒ちゃん
Title たんじょうび

このmねえさん、誕生日おめでつ・
以下略



5: ◆O//Gvdq7EE
2014/06/12(木) 00:09:28.73 ID:9ZneBpMoo
To 莉緒ちゃん
From 馬場このみ
Title Re:たんじょうび

いいから早く寝なさい
以下略



6: ◆Jnlik0MEGA[ sage]
2014/06/12(木) 00:11:13.81 ID:bHgidO6E0
百瀬莉緒(23) Da
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7: ◆O//Gvdq7EE
2014/06/12(木) 00:13:09.52 ID:9ZneBpMoo
To 未来ちゃん
From 馬場このみ
Title Re:お誕生日おめでとうございます!

メールありがとうね♪ただ、女の子がこんな時間まで夜更かしするのはダメよ?成長期なんだし、ちゃんと寝なきゃ。
以下略



8: ◆O//Gvdq7EE
2014/06/12(木) 00:13:38.35 ID:9ZneBpMoo
To 馬場このみ
From プロデューサー
Title START

誕生日おめでとうございます。
以下略



9: ◆O//Gvdq7EE
2014/06/12(木) 00:15:16.48 ID:9ZneBpMoo

「……まったく、プロデューサーは」

あの日、私が送ったメール。私の人生を変えたメール。それと同じタイトルで彼は今日、私の誕生日を祝ってくれた。

以下略



10: ◆O//Gvdq7EE
2014/06/12(木) 00:17:19.07 ID:9ZneBpMoo

僕の手を握れ

一緒に見ないかい

以下略



11: ◆O//Gvdq7EE
2014/06/12(木) 00:21:20.64 ID:9ZneBpMoo
大学を卒業して数ヵ月。そこそこの会社の事務職として就職した私は、平穏で、どこかつまらない日々を過ごしていた。

「これ、コピーよろしく」
「はい、わかりました」
「あ、あの書類今日中によろしく頼むよ」
以下略



12: ◆Jnlik0MEGA[ sage]
2014/06/12(木) 00:23:36.03 ID:bHgidO6E0
春日未来(14) Vo
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13: ◆O//Gvdq7EE
2014/06/12(木) 00:28:18.10 ID:9ZneBpMoo
ふと、想像してみる。このまま、普通に働いて、普通に暮らす。それで本当に楽しいのか。

「どしたの?難しい顔して」

「あ、ううん、ちょっと今日中に書類まとめてって言われてて」
以下略



14: ◆O//Gvdq7EE
2014/06/12(木) 00:33:28.76 ID:9ZneBpMoo
「このみちゃん、そんなに難しい顔ばっかりしてても身長伸びないよ?」

「余計なお世話よ!」

子供の頃には、私にも夢があった。……女の子なら誰もが考える道、アイドル。
以下略



15: ◆O//Gvdq7EE
2014/06/12(木) 00:38:38.64 ID:9ZneBpMoo
「このみちゃん、パスタ美味しかったね」

「そうね、また来ようかしら」

平穏、安泰が一番だと教えられ、それに従ってきた。
以下略



16: ◆O//Gvdq7EE
2014/06/12(木) 00:40:12.04 ID:9ZneBpMoo

──それが嫌だと言うなら


  平穏なんて安泰はこの際辞めましょうか──
以下略



17: ◆O//Gvdq7EE
2014/06/12(木) 00:43:00.60 ID:9ZneBpMoo
「……あの、どなたですか?」

スーツ姿の真面目そうな青年。私と同じくらいか、少し下だろうか。

「あっ、すいません、私こういうものです」
以下略



18: ◆O//Gvdq7EE
2014/06/12(木) 00:50:46.44 ID:9ZneBpMoo
「実は……ティン、と来ました」

「……は?」

「アイドルになりませんか?」
以下略



19:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[sage]
2014/06/12(木) 00:52:32.26 ID:bumNX28G0
このみさん誕生日おめでとう!!

支援!


20: ◆O//Gvdq7EE
2014/06/12(木) 00:53:32.30 ID:9ZneBpMoo
「このみちゃん、帰ってくるの遅かったね」

「コンビニに行ったら、飲み物売りきれてたのよね」

「ありゃ、それは残念」
以下略



21: ◆O//Gvdq7EE
2014/06/12(木) 00:56:13.60 ID:9ZneBpMoo
「はぁ……散々な一日だったわね」

家にかえって、チューハイを飲みながらドラマを見る。それが私の日常だけど。

「…………765、プロダクションね」
以下略



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