過去ログ - 伊織「父の日」
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17:1[saga]
2014/06/15(日) 18:19:32.00 ID:JJ+uJ6bP0
しかし、お父様はそのことを知らない。
お父様から見れば、「私が父に向けて日頃の感謝を込めて贈り物をした」だけに過ぎない。
だと言うのに、「こんな事」と言われてしまったんだ。

伊織「………………ッッ!!」

たまらず部屋から飛び出した。
一歩でも多く、少しでも遠くあの部屋から離れたかった。
お父様のあの冷たい表情を忘れ去りたかった。

そして思い出してしまったんだ。
幼少の頃、なんでプレゼントを贈るのをやめたのか。

あの頃も、同じように突き放されてお父様に近づくのをやめたんだ。
その日の夜、お父様が夕食に参加する事は無かった。
きっと私のせいだ。 私があんなのをプレゼントしたから怒ったんだ、と。
忘れるまでその後もずっと後悔していたのを、今になって完全に思い出した。

私は今、あの頃と同じ過ちを繰り返したんだ。

なんて愚かな事をしてしまったんだ。
そう自分を責める頃には、自室まで戻ってきていた。
堪えても出てきそうになる涙を誤魔化すために、ベッドに顔を埋めて。


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