過去ログ - 【咲】京太郎「今日から俺が須賀京子ちゃん?」小蒔「その3ですね!」【永水】
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982: ◆phFWXDIq6U[sage saga]
2014/09/12(金) 22:57:05.66 ID:AzgQZOoUo

依子「……」

そうやって拍手で迎えられて、出て来られないほど彼女は弱い人じゃない。
寧ろ、俺が知る女の子の中でははっきり強いと言っても良い部類の人だ。
さっき身体が竦んでいたのも、それだけエルダーに強い思い入れがあった所為。
そんな彼女は今、それを整理するだけの時間と前に出るだけの理由を与えられ、俺の前に来てくれている。

京子「後は貴女の仕事です」スッ

依子「……えぇ」

顔をあげた俺からマイクを受け取った彼女の手は震えてはいなかった。
瞳はさっきまで泣いていたのか微かに潤んでいるものの、強い意思の光を宿している。
その顔はしっかりと引き締められ、背筋もピンと伸びていた。
何処か威風堂々としたその佇まいは俺の良く知る依子さん…いや、永水女子生徒会長のものだ。

依子「京子さん、本当に…本当にありがとうございますわ」

京子「私は何もしていませんよ」

京子「この拍手は依子さんが今まで作ってきた信頼の証です」

京子「ですが…だからこそ、私はここから先はもう手助け出来ません」

京子「…一人で大丈夫ですか?」

依子「…えぇ。京子さんが作ってくれたこの場所を決して無駄にはしませんわ」

京子「ふふ。では、後はお任せします」

京子「ご武運を」

俺の言葉に軽く頷いてから、全校生徒の方へと向き直る依子さん。
その背中はもう俺の手助けを必要としていなかった。
シャンとしたその背中は俺よりも小さいはずなのに、ずっとずっと大きく見えるくらいなのだから。
きっと依子さんの言葉は皆の心に届き、エルダー就任を改めて祝福して貰えるだろう。



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