9:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/06/16(月) 23:48:03.71 ID:4R+NdB7Xo
やっとの想いで声を出しても、名前を呼ぶぐらいしか出来ない。
かすれている。たぶん、なんて言ったのかさえ伝わっていないはず。
「……真ちゃん?」
10:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/06/16(月) 23:48:32.85 ID:4R+NdB7Xo
「いいんじゃないかな。プロデューサーもきっと喜ぶよ」
「そ、そうかな……なら、嬉しいけど」
11:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/06/16(月) 23:49:01.30 ID:4R+NdB7Xo
「いっつも、迷惑をかけてばかりで」
プロデューサーのことをしゃべる雪歩は、とても嬉しそうに見えた。
実際、嬉しいんだろう。
12:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/06/16(月) 23:49:32.71 ID:4R+NdB7Xo
「……この本」
「え?」
13:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/06/16(月) 23:50:33.06 ID:4R+NdB7Xo
「『奥手なわたしは、この気持ちを伝えることが出来なくて』」
雪歩が暗唱する主人公の言葉は、映画のとおりにあずささんの声に変換された。
目をつぶって、胸に手を当てて話す雪歩。
14:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/06/16(月) 23:51:00.54 ID:4R+NdB7Xo
あの映画、ボクは春香と一緒に見たけれど。
やっぱり雪歩も見ていたんだね。
「……だから、私は真ちゃんにまず、伝えてみたの」
15:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/06/16(月) 23:51:34.31 ID:4R+NdB7Xo
すごくチクチクする。そんなことは、言えなかった。
力を込めて、やっと出てきた言葉でも、消えそうなボリュームだったけれど。
「頑張ってね」
16:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/06/16(月) 23:52:13.86 ID:4R+NdB7Xo
雪歩が事務所を出て行った後も、なんともいえない脱力感が残る。
「あー、まぁ、そうだよね」
17:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/06/16(月) 23:52:49.03 ID:4R+NdB7Xo
強行手段を取ってでも、気持ちを伝えれば良かったのか。
それは相手のことを考えたことと言えるんだろうか。
いろいろな疑問が浮かんで、頭の中がまとまらない。
18:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/06/16(月) 23:57:05.32 ID:4R+NdB7Xo
終わり。次は報われる百合を。
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