過去ログ - Q「世界の終わりを見たことはある?」
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10:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/06/17(火) 22:17:17.58 ID:1bbbq6cSo
「その前の日は楽しかったね」と彼女は言った。

「床も空気も、自分すらも液体になって、
 ぐっちゃぐちゃに混ざって流れていった」

以下略



11:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/06/17(火) 22:23:30.90 ID:1bbbq6cSo
この現象について、いろいろ彼女と話したいと思って、
でも最初の言葉を探している間に部屋のアラームがなった。
五分前。もう出て行かないといけない時間だ。

急いで帰り支度を済ませて、戸締まりする。
以下略



12:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/06/17(火) 22:26:10.22 ID:1bbbq6cSo
キャンパスを出て、また明日、と手を振って別れた。


13:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/06/17(火) 22:33:35.65 ID:1bbbq6cSo
シャワーを浴びてベッドに潜り込んだ僕は、
少しわくわくしていた。
今までは毎晩一人で苦しんだり楽しんだり
するだけだったけれど、明日からはそれを
人と共有することができる。
以下略



14:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/06/17(火) 22:36:39.03 ID:1bbbq6cSo
次の日、彼女はいなかった。


15:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/06/17(火) 22:42:07.00 ID:1bbbq6cSo
隣の席はもぬけの殻だった。
掃除当番表にも彼女の名前はなかったし、
名簿を見ても名前の痕跡すら見つからなかった。

消えてしまったんだろうな、と
以下略



16:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/06/17(火) 22:50:42.95 ID:1bbbq6cSo
「いいんじゃないの」とスライドにOKが出たので、
僕は昨日より早々と帰ることができた。

夕飯は出来合いのもので適当に済ませて、
カラスよりも早くシャワーを終えて、
以下略



17:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/06/17(火) 22:56:26.98 ID:1bbbq6cSo
する事ももうなくなったので、
僕は電気を消してベッドに横になった。
もう少ししたら、いつも通りに世界が終わる。
他の誰のも終わらないけど、
僕の世界は今日もまた終わる。
以下略



18:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/06/17(火) 22:58:09.77 ID:1bbbq6cSo
終わらないでくれ。
頼む。
終わらないで。
お願いだから。

以下略



19:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/06/17(火) 23:00:54.85 ID:1bbbq6cSo
どこか近くで爆発音が響いて、



こうして今日もまた世界は滅びました。


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