25:1[sage]
2014/06/18(水) 21:42:23.18 ID:uFrkF4c+0
艦娘(ほぼ毎日のように彼女と喧嘩をしていた。理由は全部タービンの事で、だ)
艦娘(でも、どこか嬉しかった。私の作るものが、必要とされてる。そして、全力でぶつかりあうことが)
艦娘(とても嬉しかった。私も彼女も、速さを求めていたから。その速さを求めるという点では、一緒だった)
先代島風「…ねぇ」
艦娘「なに?」
艦娘(そんなある日、彼女が神妙な顔で私を呼んだ)
先代島風「来週、大きな作戦があるの。それまでに、新しいのを造って」
艦娘「最高に早いのを?」
先代島風「うん」
艦娘(時間は残りわずか。そこで私は全力投入した)
艦娘(彼女に友情なようなものを感じていたのも、理由の一つだろう)
艦娘(徹夜が続いた。不眠不休の開発と、テストの繰り返し)
艦娘(そしてついに当日の朝になって、それは完成した)
先代島風「テストしてる暇なんてないよー! そのままいく!」
当時の提督「旗艦の無事を祈る!」
艦娘(見送った後は、祈るしか出来ない。私は工廠へと戻った)
艦娘(その時になって、私は信じられないものを見つけてしまった。冷却装置のパーツが、一個だけ残っていたのだ)
艦娘(取り付けたはずのそのパーツ。だが、早朝辺りに調整した時に外して、そのままにしてしまった)
艦娘(痛恨のミスだった。私はパーツを抱えて慌てて港に戻った。しかし、既に出航した後)
艦娘「提督!」
当時の提督「なにかな?」
艦娘(私はすぐにその事を白状した。包み隠さず、白状した)
艦娘(提督は全てを聞き終えた後、「わかった」とだけ答えて私に自室に戻るように言った)
艦娘(最後の最後で、私は台無しにした。針のむしろに座った気分だった)
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