41:1[sage]
2014/06/20(金) 00:04:38.83 ID:u/VSH0sC0
艦娘(そんな、ある日の事だった)
漁師A「みんな逃げろー! 海からアレが来たぞー!」
漁師B「山だー! 山に逃げるんだー!」
艦娘「なんの騒ぎ?」
艦娘(大人たちが海から来る何かに怯えて、逃げ回っていた)
艦娘(津波ならば逃げなくては、と思ったが海の様子を見ても津波が来る様子は無い)
艦娘(ではいったい何が来たのか。何が海から来たのか)
漁師C「深海棲艦だー! 逃げろ、逃げろー!」
主婦「そんな! 夫がまだ漁から帰ってきてないのよ!」
漁師B「ダメだ、ゴローさんの船が襲われるの、俺は見たんだ。助からねぇ!」
主婦「うう…」
漁師A「逃げるんだ! 皆食われちまうぞ!」
姉「んあ…? 深海棲艦!? なんでここに…」
艦娘(姉が現れたのは偶然だった)
姉「海軍に電話したのか!?」
漁師D「かけはしたけど、到着するまで相当かかっちまうぞ!」
姉「クソッ……なにもできねぇのかよ……! 誰か船を貸してくれ! アタシが鎮守府まで行けば!」
漁師E「バカを言うな! アンタは今、何も持ってないんだぞ! たった数体だって、相手は深海棲艦なんだ!」
艦娘(何を話しているか解らないが、何か恐ろしいものが海から襲来したのだという事だけは解った)
艦娘(本当の強さについて語っていたあの姉が、悔しそうにしていた)
艦娘(腕っ節が自慢の漁師たちがどうにもならねぇと涙を流していた)
艦娘(山へ山へと、逃げ惑う人たち。それらを見ていると)
艦娘(誰も強さなんて持っていない――――そう、思ってしまった)
艦娘「よし!」
艦娘(幼い私は山を駆け下りて、港に戻った。その怪物がなんなのか、だったら倒してやろうじゃないか。そんな気持ちだった)
136Res/159.25 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。