8:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[sage]
2014/06/17(火) 23:55:16.40 ID:/1qV6/Ro0
鎮守府跡
艦娘「……これって……」
艦娘「瓦礫の…山……」
艦娘(瓦礫と化した鎮守府。映画に映っていた、あの場所は無惨にも瓦礫の山と化していた)
艦娘(火事ではないそれは、攻撃による破壊だと私は悟った)
艦娘(何度も何度も彼の名前を呼んで、その中を探し回って)
艦娘(でも返事は返ってこなくて、そしていつしか私は泣き出して、その場に崩れ落ちた)
艦娘(周りの何も気にしないまま、大泣きして。誰かが優しく頭を撫でてくれて、泣き止むまで待ってくれた)
艦娘(そこにいたのは――――艦娘だった)
長門「大丈夫か? 子供がこんな所で泣いているなんて」
艦娘「ここの…提督はどこにいるの…ここにいる筈なのに…」
長門「!」
艦娘「手紙を出しても。帰ってこなくて…電話も通じなくて…それでっ…!」
長門「………君は、提督の…」
艦娘「私は……私はっ、提督の妻です! 彼の妻です!」
艦娘(そう叫んだ時、彼女の顔がはっと曇ったのを覚えている)
艦娘(でも彼女も艦娘だった。震える手で、何かを探り出したのだ)
長門「君が……提督の妻か……」
長門「君に渡すように言われていたものがあるんだ」
艦娘(差し出されたのは、一つの封筒。中に入っていたのは、短い手紙と、彼がいつも付けていた眼帯)
艦娘(短い手紙には「すまない」と書かれていた。それだけだった)
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