過去ログ - 艦娘「艦娘になった理由」
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87:1[sage]
2014/07/08(火) 20:21:49.07 ID:hscwiWxL0
艦娘「できないよ。私はもうじき死にます」

???「死なない。死なせない」

艦娘「どうして!」

???「…君に死んで欲しくないからだ」

広報官「君の悲劇を残し、伝えなくてはならない。二度とその悲劇を起こさぬ為に、艦娘を増やしていかなければならい」

広報官「その為に君の体験をまとめさせてくれ! 講演で多くの人に話し、少しでも多くの艦娘を―――」

艦娘「お断りします」

広報官「な――――」

艦娘「艦娘であることは、命を賭けて戦う事…ちょっとやそっとの決意で、艦娘になってはいけない…」

艦娘「皮肉ですね。私に昔そう言ったお姉ちゃんも…覚悟、無かったのかも知れませんね」

艦娘(私にその答えを突きつけたのは姉自身。しかし、その答えと向き合えなかったのもまた、姉だった)

広報官「貴様…! どんな立場かわかってるのか!」

艦娘「だからこそです。だからちょっとやそっとの衝動で、人を艦娘にして新たな犠牲者を出すのはお断りです」

艦娘「でも」

艦娘「私ではダメですか?」

広報官「なに?」

艦娘「私が艦娘になるのは、ダメですか」

艦娘「私は、それだけの覚悟を決めました。たった今」

艦娘「私が艦娘になって、皆の憧れで、希望で、誇りになればいい! お姉ちゃんはもういない、なら私がなる!」

艦娘(一世一代の叫びだった。そう、皮肉なもので姉にはない覚悟が、私に出来た瞬間だった)

艦娘(エリート艦隊と引き換えに生き残った私。だからこそ、私は艦娘となる)

広報官「我が軍はお断りだ」

広報官「そもそもお前の評判は最悪だ。町に出たら殺されてもおかしくないぞ」

広報官「ま、その決意は買うがな」

艦娘(僅かばかりの見舞金とともに釈放された)

艦娘(少なくとも国にいては批難される。解りきっていた。そして私は国を出た)

艦娘(たとえどんな場所であろうとも、艦娘になるという事は覚悟を決めること。それがどこであろうと、同じ覚悟が必要だ)

艦娘(数多の海を超えて、私は―――この国で艦娘となる事を選んだ。姉と同じ、戦艦として)


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