18:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/06/18(水) 13:28:46.52 ID:OIe+ZWtGo
あんなことがあって、またしばらく間が開くかと思っていたのだが、案の定次の日も少女はいつもの場所にいた。
今日は珍しく、初めて出会った時に噛んでいたフーセンガムを膨らませている。
なんだか憂いを帯びたその佇まいに、僕は声を掛けられずにいた。
「……ん」
声を掛けられずにはいたのだが、比較的近くにいた僕に少女の方から気付いたようで、視線と共に少女がこちらへ近づいてきた。
僕の手前まで来て立ち止ると、少女は懐からガムを取り出してこちらへ差し出してきた。
「膨らませてみてよ、それ」
僕は少女の隣に座って、ガムをもしゃもしゃする。
そういえば今日は猫の姿が見えないが、どうしたのだろう?
少女に聞いて見ようかと思ったが、前回の事を考えるとまだ踏み入る勇気が無い。
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