過去ログ - 猫耳パーカーとフーセンガム
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31:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/06/18(水) 18:24:05.96 ID:OIe+ZWtGo
これに捕まって!

言葉が通じているかなんて知ったこっちゃないが、僕はそれを猫に直接当たらないように投げる。
流れが鞄を押し流そうとするが、うまい具合に岩の窪みに引っかかってくれた。
少女が固唾を飲んで見守る中、猫がそれに爪を引っ掻けるのを確認すると、僕は鞄を手繰り寄せた。
再び流れが猫を引っ張り、水を吸った鞄の重みが僕を河へと引き込もうとする。
こういう時が、もっと運動をしておけばよかったと反省する瞬間なのか。
重みがかなり苦しくなってきたところで、ふっと僕の体が軽くなった。

「ふんぎぎ……」

少女が僕の腕を握り、力を貸してくれたのだ。
猫も必死に鞄に爪を立て、流れに逆らっている。
ここで僕が頑張らなければ、男が廃る。

ふんぬぬ……っ!

やっとの思いで流れから解放されると、すぽーんっと鞄と猫が宙を舞う。
あっ、と息をのんだ僕達だったがそこは濡れても猫、シュタッと華麗に着地を決めた。


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