53: ◆cua46o7hQE[saga]
2014/06/26(木) 22:40:12.37 ID:TSRozWSAO
トシさんに窘められ、白望と仲直りの握手を交わすことになった。
私達は幼稚園児かと。
久「悪かったわね。サキがあまりにも可愛く私にしがみつくものだから嫉妬しちゃったんでしょ?」
白望「勘違いしちゃダメ。久は隠れやすいスカートを穿いていたから選ばれた。私がスカート穿いてたら間違いなくサキは私を選んでいた」
私と白望は羞恥心と対抗心を握力に変換し、我慢比べと興じる。
白望「むむむ……」
久「ぐぬぬ……」
互いに一歩も引かない攻防が繰り広げられる。
脇目におろおろしているサキには悪いが、人間というのは絶対に譲れない戦いというものがあるのだ。
トシ「いい加減にしな2人とも」
久・白「「ごめんなさい」」
トシ「全くいつまでたっても子供っぽいんだから、まあそこがあんたたちの良いところでもあるんだけどねぇ」
さすがのトシさんも呆れ顔だった。
サキ「あの……」
サキはトシさんの傍へ寄り、お辞儀をする。
トシ「ん、なんだい?」
サキ「けんかをとめてくれて、ありがとうございます」
その光景を、私達は目を真ん丸にして眺めていた。
あのサキが自分から人に声をかけるなんて、と。
トシ「お嬢ちゃんは偉いねぇ、この2人よりずっと大人だ。私が太鼓判を押してやろう」
これが大人力の差か。
あっという間に打ち解けるサキとトシさんの前に、私達は惨めな敗北感を味わった。
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