6: ◆cua46o7hQE[saga]
2014/06/18(水) 22:12:28.03 ID:i7suYOjAO
「それは違う、ベッドから落ちた時にはもう起きてた。…………でも頭突きで気絶した」
久「本当?」
智葉「嘘だろ」
「嘘じゃない」
私と智葉は顔を見合わせ、会話なくして検証方法を決定した。
智葉「じゃあ取り敢えず立て。私はまだお前が起きてるのかすら確信してないからな」
なんせ放って置いたらすぐにまた惰眠を貪り始めそうだと智葉は指摘する。
「うぅ」
彼女はゆっくりと体を起こす。
その姿はやはり気怠げで、俗に言う生まれたての小鹿みたいだという感想を抱いた。
「これで良い?」なんて尋ねる表情は恐る恐る様子を窺っているようでも、或いは得意気のようでもあったが、しかし彼女はまだ床にべったりとお尻を着けたままだった。
智葉「いや、立てよ」
「……立たして」
智葉「甘えるな」
埒が開かないので私が肩を貸すとコアラのように縋り付いてくる。
久「せめて自分の足で立つ努力をね」
私が呆れた顔を晒すと、彼女は不服そうな、それでいて意に介してないような声色で。
白望「おはよ。久、智葉」
久「全く……おはよう、シロ」
智葉「ああ、おはよう白望」
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