83: ◆cua46o7hQE[saga]
2014/07/01(火) 23:19:16.61 ID:Nc20eN2AO
美穂子「興味本位でサキちゃんを預かるようなら───」
久「煩い」
美穂子「えっ?」
久「ちょっと黙って」
美穂子「いや、その……私は」
久「黙って」
美穂子「……はい」
久「……良い人振りたいなら学校の中だけでやってよ」
美穂子「そんな!私は……」
白望「……少なくともサキの前で話すことじゃないよね」
白望の声は、まるで沸騰した血管に氷を流したように私の頭を冷ました。
そうだ、サキだ。
今の話を聞いて傷付いてはいないだろうか。
と、そこで気付く。
手に彼女の温もりがないことに。
「サキ……? サキ!?」
声を荒げて辺りを見回すと、10数メートル先をふらふらと覚束ない足取りで歩くサキがいた。
久「サキ!待って!!」
大声をかけるも、サキは幻影に囚われたようにその歩みを止めない。
サキ「お………ん。……おかーさ…。…お…ー……ん」
サキはぶつぶつと何かを呟いている。
その視線の先、横断歩道を越えた場所に仲良く手を繋いだ親子がいた。
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