過去ログ - モバP「たった一人の理解者」
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42:オォンスタイン ◆gijfEeWFo6
2014/08/21(木) 17:28:21.69 ID:qfpprpp00


 徐々に辺りが騒がしくなっていった。こうも人が多いと、聞こえてくるのが心の声なのか実際に発しているものなのか区別がつかなくて困る。

 芳乃の美しさに感嘆する声、どこからともなく流れてくる黒い嫉妬の心、芳乃に興味を持つ者、様々な声や感情がが感じ取れた。

 その中でも際立ってはっきりと感じられるのは、情欲の感情だった。全身に鳥肌が立つぐらい嫌な感情だ。この感覚は間違いなく男が発したものだろう。

 容赦なく聞こえてくる感情は一つ、二つどころじゃない。今日初めて芳乃を見て、妄想の中で彼女に性処理をさせている人間が既に周囲にいるのだ。

 吐き気がするほど気持ち悪く、寒気がする。今までも何度かこういう嫌な感情、妄想が流れてくることはあったが、未だに慣れることはできない。

「芳乃、大丈夫か?」

 ただ聞いている俺ですらこれほど嫌悪感を感じている。当の本人はどれほど辛いのだろう。大人びているとはいえ、まだ十六歳だ。妄想の中でとはいえ、男の性処理に自分が使われていたら、きっと傷ついてしまう。

 今更ながら、取り返しのつかないことをしたと後悔する。彼女が心に深い傷を負ってしまったら、俺の責任だ。
  


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