3: ◆dINyckyVoNyT[sage ]
2014/06/19(木) 03:07:53.46 ID:pYLU/na50
それから家族として、数ヶ月一緒に過ごした。
母と義父は、随分と仲がいい様子で、一週間に三回は二人で外出していた。
「こりゃあ弟か妹が出来るのもそう遠くないな」
「ねー、二人の子供だったらきっと可愛いよ」
「……姉ちゃん、そういうのに弱くないんだな。俺は母さんが一人の女性として生活してるのがちょっと気持ち悪い」
「一応私だって大学生だもん、それぐらいもう分かってるよ」
「ふーん」
「男はそういうのにあんまり興味ないの?」
「あるに決まってんじゃん、高校生だし」
「だよねー」
そう、興味はある。興味はあるがその対象となる相手が全くと言っていいほど見当たらない。
いつもいつも、何かが足りないような気がしていた。
ところが一番身近になった義姉に対して、小さな憧れのような気持ちが芽生え始めた。
義姉を見るたびに、心が揺れる……これがいわゆる、恋という物なのだろうか。
正直、分からなかった。
まともに見た事のない異性の姿を見る事に対しての欲情かと思ったけど、そうではない。
最初こそ一緒に干されている下着を見たり、風呂上がりの義姉の姿を見て、一般的な高校生と同じようにそこそこ欲情してしまった事に対して、家族をそんな目で見るなんて、と自分に嫌悪感を抱いたが、少し過ごすうちに気にしない程度にまで慣れる事ができた。
それでも、心の高鳴りは消えなかった。
「私、恋愛とかよく分かんない」
「へー」
「不思議、お義母さんもお父さんも恋愛してるのに、その子供の私が恋愛できてないだなんて」
「そういう人がいない限り、そういうもんなんじゃない?」
「そっか。男は彼女いないの?」
「いないよ。いたら今頃こうやって居間でテレビなんて見てない」
「あーあー、つまんないなー」
義姉は綺麗だ。綺麗な分、無防備な姿を見せられると気にしない程度にまで慣れている俺でも少しドキッとしてしまう時があるから困る。
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