31:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/06/20(金) 19:23:29.41 ID:aUpPVcxlO
「いい加減離さんか! ぬしとおると安らかに成仏してしまう気がするわ!」
「んもー、しょーがないにょわー」
「お、おおお!?」
にょっこいしょー、と忍を肩車する諸星。
対して忍は多少戸惑ってはいたものの高い場所が気に入ったらしく、
「かかっ、中々良い眺めだぞ特大のおなごよ。主様を見下ろす景色も絶景じゃ。苦しゅうないぞ!」
しかし、今の僕らは他人の目には果たしてどんな集団に映っているのだろうか……。
なんだか保父さんになった気分だ。
「ね、暦ちゃん、こっちこっち!」
「ん?」
と、忍を乗せたままこいこいと手招きをする諸星。
見たところ何もない場所だが、招かれては行かざるを得まい。
「ここ、乗って!」
川沿いの段差を指す諸星。
エスカレーターの一段ぶん程の高さである段差に、言われるがままに登る。
諸星と視線が平行に交差した。
「えへへ、これでおんなじだね☆」
とびっきりの笑顔で僕の手を握る諸星。
なるほど、諸星と同じ目線というのも新鮮な気分だ。
否が応にも周囲から浮いてしまう個性を持った少女は、同性の友人とは別で、同じ目線で接してくれる人間を何処かで求めていたのだ。
僕がそれになれるというのなら、これほど名誉なことはない。
「行こうか、諸星」
「うんっ!」
僕は諸星の手を握り返す。
きらりホッパー END
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