過去ログ - 王子姫「黒翼のハルピュイア娘……」　鏡の魔女「王子の最期」 -SS速報VIP

過去ログ - 王子姫「黒翼のハルピュイア娘……」　鏡の魔女「王子の最期」

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965: ◆tHMiOqNMgmiR[saga]
2016/04/07(木) 14:27:28.83 ID:JTIajZpio

ﾊﾞｻ　ﾊﾞｻ　ﾊﾞｻ

幼妻エルフ「くそ、外の連中は何やってんだ」

王子「お前にとっても予想外か」

王子「まずいんじゃないのか。城には人が避難しているのだろ」

幼妻エルフ「まだこっちに気づいていないな。とにかくまず物陰に隠れろ。飛んでいるあいつから見えないようなところに、だからな」

幼妻エルフ「見つかったら面倒になる。逃げるのも、城に近づくのも」

王子「ああ」

王子（葉巻も戦うのは極力避けたいのか）

王子（さて、ドラゴンから隠れながら城に向かわなくては……）

ｻﾞ　ｻﾞ　ｻﾞ　ｶﾞﾁｬ

ｻﾞ　ｻﾞ　ｻﾞ　

王子「……ふむ」

王子（モンスターに荒らされたらしい家々……部屋）

王子「ところどころ、屋根は残っている」

王子「ちょうど良いな。利用すれば、城まで近づいていけそうだ」

幼妻エルフ「おい……」

ｶﾞﾁｬ　ｶﾞﾁｬ　ｷﾞｼ

王子「足元に気を付けないとな。空の奴にはどの程度の音が聞こえるんだろうか」

幼妻エルフ「……目も耳も人間よりだいぶ良いさ」

幼妻エルフ「気をつけろよ。魔王の軍勢がいるかもしれない」

王子「ああ」

幼妻エルフ「無闇に魔法も使えないからな」

幼妻エルフ「気配を消す魔法でドラゴンに近づいた魔法つかいが、たちまち食われたって話もある」

王子「ふむ」

王子「彼らについて、詳しくはないのか？」

王子「たとえば、簡単に殺す方法とか」

幼妻エルフ「たしかに、奴らは妖精の隣人のようなものだがね」

幼妻エルフ「そんなに親しい間柄でもないのさ。知識はいくつか仕入れちゃいるが」

幼妻エルフ「伝説の槍で背中を一突きとか、生きた黄金の水で固めて、とか」

幼妻エルフ「絵本の知識とそんなに変わらない」

王子「そうか……」

ｻﾞ　ｻﾞ　ｻﾞ

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