22:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/06/22(日) 22:24:09.41 ID:AJAA6u8+0
  
  『伝え聞く、いにしへの賢き御世には』 
  
  
 これは人から聞いた話なのですが、名君が国を治めるとき、 
23:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/06/22(日) 22:24:44.67 ID:AJAA6u8+0
  
  『また、養和のころとか』 
  
  
 これは随分昔のことなので、あまり良く覚えていませんが、 
24:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/06/22(日) 22:25:16.36 ID:AJAA6u8+0
  
  『これによりて、国々の民』 
  
  
 この飢饉が原因となり、耕地を放棄し、流民となる人々が後を絶ちませんでした。 
25:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/06/22(日) 22:26:11.42 ID:AJAA6u8+0
  
 そもそも京は消費型都市であるため、物資の供給を地方に頼っています。 
 その地方の生産力が落ちているとなれば、いくら公家でさえも、 
 食べ物が無くなるのは必然です。 
  
26:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/06/22(日) 22:26:54.65 ID:AJAA6u8+0
  
  『前の年、かくのごとく』 
  
  
 それでもなんとか、その年はしのぎました。 
27:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/06/22(日) 22:27:51.18 ID:AJAA6u8+0
  
 どんな災害がおきても、貧乏生活には強い人たち―農民の方たち―も、 
 力尽きて倒れる人が大勢出たのです。 
  
 薪が無いので、自分の家を取り壊して薪にする人もいました。 
28:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/06/22(日) 22:28:32.12 ID:AJAA6u8+0
  
  『また、いとあはれなることも侍りき』 
  
  
 こんな中、人間の愛の深さを知ることもできました。 
29:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/06/22(日) 22:29:06.92 ID:AJAA6u8+0
  
  『仁和寺に隆暁法印という人』 
  
  
 仁和寺(にんなじ)の隆暁(りゅうぎょう)法印は京を巡り、 
30:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/06/22(日) 22:30:12.39 ID:AJAA6u8+0
  
  『崇徳院の御位の時』 
  
  
 崇徳院(すとくいん)が在位していた時も、空前絶後の飢饉が発生したと聞きました。 
31:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/06/22(日) 22:31:06.00 ID:AJAA6u8+0
  
  『また、同じころかとよ』 
  
  
 ええと、これを読んでいる人は「一体どれだけ災害が続いたんだよ」 
32:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/06/22(日) 22:32:46.87 ID:AJAA6u8+0
  
 都では、無傷は建物は一つもありませんでした。 
 家の中にいると圧死する危険がある。 
 かと言って外に出れば、地割れに巻き込まれます。 
  
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