過去ログ - 右代宮戦人「怪異なんてこの世に存在しねえ!」ヒュン!! 忍野忍「ぐふっ!!」グサッ!!
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351:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/07/18(金) 16:13:47.91 ID:o+SVUIni0
真宵「時が過ぎ、一人娘は驚きました。一人娘は、自分の母親の顔が、思い出せなくなってしまいました」

真宵「いえ、思い出せなかったわけではありません。その顔ははっきりと、思い浮かべることはできます。しかしーーそれが母親の顔なのかどうか、確信が持てなくなっていたのです」

真宵「写真を見ても同じでした。父親に秘密で手元に残していた母親の写真ーーそこに写っている女性が、本当 に自分の母親なのかどうか、わからなくなってしまいました」

真宵「時間。どんな思いも、風化していきます。どんな思いも、劣化していきます」

真宵「だから一人娘は母親に会いに行くことにしました。その年の、五月、第二日曜日ーー母の日に」

真宵「髪を自分で丁寧に結って、お気に入りのリックサックに、母親が喜んでくれるだろう、そう信じたい、昔の思い出を、いっぱい詰めて」

真宵「道に迷わないよう、住所を書いたメモを、手に握り締めて」

真宵「けれど」

真宵「一人娘は、辿り着けませんでした」

真宵「母親の元には、辿り着けませんでした」

真宵「どうしてでしょう。どうしてでしょう。本当に、どうしてなんでしょう。信号は、確かに、青色だったのにーー」


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