過去ログ - 櫻子「撫子ねーちゃんが怖いんだよ」
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27:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/06/25(水) 02:26:15.32 ID:gVFDLBjK0
櫻子が選んだのは平常。向日葵も覚悟はしていた。
これより先には行きたくないのだろう。
そうならば、なぜ――
(そんな顔しますの?)
想い人は依然、とろけた顔で向日葵を見上げている。
褒美を待つ子犬のような表情で。
拒絶しておきながら、要求するような矛盾。
好かれているのか嫌われているのかわからない。
それがより一層、向日葵を悩ませる。
「ねぇ、続き…」
ポツリと声がした。櫻子の掴む力が少しだけ強くなった気がする。
向日葵が櫻子の目を見つめると、きまりが悪いのか、櫻子が視線を外した。
「でも、あなたが選んだのは……」
「これ、向日葵の左側の手でしょ?」
櫻子の混乱は、向日葵の想像をはるかに超えていた。
(まさか、ここまでとは)
向日葵の全身の力が抜けていく。それと同時に自然と笑いがこぼれた。
「な、なに笑ってんだよ!」
赤い顔で抗議する櫻子。もはや緊張は完全に姿を消していた。
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