過去ログ - 【PSYREN】ほむら「暴王の月」【まどマギ】
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3: ◆FLVUV.9phY[saga]
2014/06/26(木) 01:17:44.35 ID:FsYyZ0AYo

追憶『始まりの世界』

 その日、私はいつも通りの日々を過ごしていました。

 この世界が壊れ始めてからもう五年ほどが経とうとしています。
 世界が目まぐるしく壊れていく、それとは裏腹に私の体は回復の兆しを現していました。

 そして、五年という年月をかけて私の体はすっかりと健康を取り戻しました。

 けれど、私は未だ入院という形でこの病院に住んでいます。
 最も、それに対して別段思うところはありません。
 なぜなら、全世界の人口のおよそ九割が失われたこの世界ではこうして生きていける場所はとても貴重なのです。
 なので、入院という形式で私はこの共同体の中で生活していました。


 そう、その瞬間までは。


 いつも通り外を眺めながら治療記録を読み返していたときのことです。
 かなり強い度が入った眼鏡をかけた私は、なんだか最近は妙に目が疲れるな、などと思いながら昨日の日報に目を通し始めました。
 へぇ、なるほど。あの警報はこのためだったんですね。などと、呑気に考えていると、突如解体現場みたいな重音が響きました。
 その音は私の体に重くのしかかり、また建物全体をも震わせているようでした。

 突然の出来事に私は丸くなることしか出来ず、ただ、ただ困惑するばかりでした。
 爆発音が断続的に響き渡ります。建物自体も横に縦に荒れ狂うように揺らぎ始めました。
 そこで私はようやく気がつきます。

 あぁ、これは地震なんかじゃないぞ、ということにです。




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