2:唯「すなっふふぃるむ!」[sage saga]
2014/06/26(木) 22:09:15.86 ID:ToFZjpJj0
DVD-Rが挿入口に差し込まれ、画面右上には“再生”と表示された。
しかし、画面は暗いままだ。
そうしているうちに、突如、倉庫とも工場ともとれる奇妙な場所が映し出された。
そこには六人の女性と一人の男がいた。
この六人の女性には見覚えがある。
平沢唯、田井中律、秋山澪、琴吹紬、中野梓、真鍋和。
全員、両手を後ろ手に縛られ、両脚も足首で拘束されている。
そして、表情は様々だった。
泣き喚く者、震え怯える者、怒りを露にする者、努めて冷静を保とうとする者。六人六様と
言ってもいいかもしれない。
対して男の方はといえば、ビニール製の保護キャップに黄色いレンズのゴーグル、大きなマスクが
頭部から顔面を覆い、表情どころか正体すら窺い知ることは出来ない。
ただ非常に大きな体格の持ち主だった。身長も横幅もまるでプロレスラーのそれだ。その身体は
やはりビニール製と思われる割烹着のようなものをまとっていた。
男は六人から離れ、こちらへ近づいてきた。
男「Dnes, zabijem tie dievčatá. Sú to japonské dievčatá. Som veľmi nadšený. Bude to
skvelá zábava」
外国語だ。身振り手振りで後方の六人を指し示しながら説明しているのだが、何を言っているのか
少しも理解出来ない。英語ですらないようだ。
今わかることは、この尋常でない体躯の男は外国人で、唯達を完全に支配している、という
ところだ。
話し終えた男は傍らにある工具箱を取り、ツカツカと六人に歩み寄った。
梓「え……―― きゃあ! いやぁ!」グイッ
男は梓の襟首を引っ掴むと、そのままこちらの方へ引きずり出し、床に這いつくばらせた。
男「Táto žena je prvý」
男はしゃがみ込み、膝で梓の首を潰すように固定すると、工具箱から五寸釘と金槌を取り出した。
他の五人は恐怖に震えながら、その光景を凝視している。
梓は手足の拘束と首への圧力で動くことも出来ず、ただ悲鳴を漏らすだけだ。
梓「ぐうっ……! た、助けて……! げほっ!」
男は梓のこめかみに五寸釘を当てて、金槌を振り上げた。
唯がヒステリックな声を上げる。
唯「な、な、何するの……!? やめて!」
梓「助けて唯先輩! 助けて! たす――」
男は梓のこめかみに当てられた五寸釘に向けて、力を込めて金槌を振り下ろした。
ズンッという鈍い音の後、長い五寸釘は梓の頭の中へすべて埋まってしまった。
梓は短い間身体を細かく痙攣させると、グルリと白目を剥いて絶命した。
そして、梓の両目と両耳からドロリと血が流れ出した頃、唯が切り裂くような悲鳴を上げた。
澪はその隣であまりの恐怖にカチカチと歯を鳴らしている。
唯「いやああああああああああ!! あずにゃん! あずにゃあああああん!!」
澪「ひ、ひいぃ、ひいいいいぃ……! な、なんてこと…… なんてことを…… あ、梓……
梓ぁ……」
律「ちくしょう! よくも梓を殺したな! 私達が何したっていうんだ! 梓を返せェ!!」
罵倒の言葉を叫ぶ律の横で、紬と和は震えを押し殺しながら、ただ沈黙を守っている。
唯は梓の死体ににじり寄り、声を掛けた。
唯「ねえ、あずにゃん! 起きて! 起きてよぉ!」
両手を縛られて使えない唯は、顔を使って必死に梓を揺り動かした。
だが、梓は起きるどころか呼吸すらしていない。
唯「あずにゃん…… あずにゃあん……」
物言わぬ梓の背中に顔を押しつけ、すすり泣く唯。
それを尻目に男は律の方へ振り返ると、ゆっくりと近づいた。
律「な、なんだよ…… こっち来るな……! 来るなぁ!」
強い語調とは裏腹に、律は蛇に睨まれた蛙の様に座り込んだまま動くことが出来なかった。
震える律の目の前に男が立つ。見下ろす男。見上げる律。
次の瞬間、男は律の鳩尾を爪先で強く蹴り上げた。
律「うぐえぇっ!!」
律は口から吐瀉物を撒き散らしながら、七転八倒して苦しみ悶えた。
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