過去ログ - 唯「すなっふふぃるむ!」
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4:唯「すなっふふぃるむ!」[sage saga]
2014/06/26(木) 22:12:01.83 ID:ToFZjpJj0

律「うぐぉえええ! ぐぅええ! おぐぅえええ!」

耳障りなえずき声と共に、ビチャビチャと床に飛び散る吐瀉物には血が混じっていた。
強く蹴られたせいで胃でも破れたのだろうか。

澪「ああ、やめて…… やめてぇ…… 律が、律が死んじゃう……」

惨殺された後輩と親友の苦しむ姿を目の当たりにした澪は眼から大粒の涙を溢れさせた。
それでも、彼女はその場から動けずにいる。

律「ひい、ひい…… うぅ…… ひい…… うぐぅ…… ひい、ひい…… うげっ……」ピクピク

律は身をよじりながらうめき声を上げ、涙と鼻水と吐瀉物で濡れた顔を醜く歪ませていた。
男は律の髪を掴むと、顔を引き上げた。
鼻からは鼻水が流れ落ち、口の端からは血と涎と吐瀉物が混じった物が糸を引いている。
男は律の顔をしげしげと見つめると、こちらに向かって何事かを語りかけた。

男「Juicy veľmi」

言い終わるが早いか、男は律の髪を掴んだまま、彼女を壁の方へ力任せに放り投げた。

律「ぐえっ!」ドサッ

壁に叩きつけられた律は潰れたカエルのような声を上げた。
手にゴッソリと残った毛髪を払い落とすと、男は汚いバッグをゴソゴソと探り、多少大きめの
四角い缶を取り出して律の方へと歩み寄る。
缶の蓋が開けられ、律の身体へ傾けられた。
液体が不安定な放物線を描いて、律の身体にビシャビシャと注がれていく。

律「うぅ…… やめろ…… やめろぉ……」ビシャビシャビシャビシャ

動けぬ律の身体にまんべん無く液体をかけた男は、こちらに向かって言った。

男「Bol som ešte mokrý. Ale prosím, v pokoji」

澪の震えが一段と強くなった。その液体の正体、男の意図を理解したのだろうか。

澪「だ、ダメだ! やめて! やめてぇ! 律を殺さないでぇ!!」

聞く気が無いのか、言葉が通じないのか。おそらく両方であろう。男は懐からジッポライターを
出すと、妙な調子で歌のようなものを口ずさみ始めた。

男「Horí, horí, horí hajzel. Horí, horí, horí hajzel」

唯「あ…… ああ…… りっちゃん……」

梓の亡骸から顔を上げた唯もまた、身を震わせている。
紬は涙の止まらない瞳を律からそらせず、それとは逆に和はギュッと目蓋を閉じて顔を
背けていた。
律は相変わらずうずくまったまま動けずにいる。
不意に男がライターをずぶ濡れの律に投げつけた。
その瞬間、律は轟音と共に凄まじい炎に全身を包まれていった。

律「あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙!!」ゴオオオオオウ

火だるまとなり、火炎を呼吸しつつも絶叫する律。
まるで陸に上げられた魚のようにビチビチと激しく身体を暴れさせている。

澪「いやあああ! いやあああああ! 律! 律ぅ!!」

唯「きゃああああああああ! りっちゃあああん!!」

澪と唯は炎に包まれた親友の姿を前に、喉も破れんばかりの悲鳴を上げた。
部屋の中にどんどん白い煙が充満していく。

律「あ゙づい゙! あ゙づい゙よ゙ぉ! あ゙づい゙い゙い゙……! あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙……! あ゙あ゙あ゙……」

律の悲鳴は徐々に小さくなり、身体の動きも芋虫のようなノソノソとしたものへと変わっていった。

澪「お願い! 火を消して! お願いだから!」

唯「りっちゃんを助けて! お願いします!」

男に向かって、二人が叫ぶ。
しかし、男は燃える律を指差しながら、こちらに向かって軽い調子で何かを話すだけだ。

男「Viete, voda je už」

澪「火を消せってばぁ!!」


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