過去ログ - 【ダンガンロンパ】苗木「ボクの恋人は>>2」
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29: ◆nn2xPKyinc[sage saga]
2014/06/28(土) 17:43:36.71 ID:96tmpD3E0
苗木 「ボクと話をして、楽しいですか? ボクは学園長を楽しませる程、大した話題を提供できてるように思えません。有益な話題や話術に長けた人は、もっと他にいると思いますけど」

ボクが出せる話題なんて面白味のない、なんてことないことばかりだ。この学園だったら、お喋りに長けた才能、ネタに事欠かない才能のある人材が揃っているにも関わらず、何故ボクを選ぶのか。

仁 「私はとても楽しいよ。君は楽しくないかな。無理に付き合わせて悪いね」

苗木 「ちち違います!! そうじゃないです!!!」

苦く笑う学園長に焦って、身振り手振りも加えて首を振る。

苗木 「ただ単に“何故ボクなんだろう”って、思ってるだけなんです!」

ボクの言葉に、学園長はキョトンとした。

仁 「仲良くしたい人間と交流したいと思うのは当然じゃないかな?」

苗木 「え?」

学園の中では生徒と学園長ではなく、友達的な感覚で面会しているということなのか?
益々この人がよく解らない、と思うと同時に、悩むのがバカらしくなってきた。

仁 「それにね、以前にも言ったように感じるんだ」

勿体をつける様に、含みを持たせて、ボクを見据えながら言った。言葉の続きを待ち受けるように、気が張りつめてか、自然と背筋が伸びる。

仁 「君からは運命をね」

彼の口から聞いた、二度目の“運命”というワード。それをボクから感じるというのは、どういうことだろうか?

仁 「才能のない、一般からの抽選で選んだだけの君だけど、何故か人を寄せる力がある。それがなんなのか知りたくて呼んでいた訳だけど」

仁 「今、私はまた違う形で君に惹かれているみたいだ」

その一言の後、ボクに向けた視線には、背筋をぞくっとさせる怪しい光を宿していた。
空気が冷たく、重くなったような錯覚を覚える。ここに居てはいけない予感と、その先を聞いてはいけない予感で、脈が早くなる。

仁 「同性だからピンとこないかも知れないけれど、私は君に、異性間の好意を抱いているようだ」

気休めでも、耳を塞げばよかった。それを聞かされたところで、ボクはどう答えたらいいんだ?

苗木 「……」

仁 「困って当然だ。済まないね、変な話をして……このままでは何も話せないだろうから、今日はもう戻っていいよ」

優しい声色の中に、寂しさが覗いている気がして、しばらく動くことを躊躇った。

ボクは男で、生徒で――
彼も男で、学園長で――


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