過去ログ - 走れエロス
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10: ◆KpPu4lHfcc[saga]
2014/06/28(土) 18:27:18.42 ID:xpCfEu5V0
さらに言えば、先程の例は人間の三大欲求、即ち『食欲』『性欲』『睡眠欲』のうち、

『性欲』と『睡眠欲』の実に二つもが踏みにじられている。

太郎は何かの授業で次のような言葉を習った。
以下略



11: ◆KpPu4lHfcc[saga]
2014/06/28(土) 18:28:02.70 ID:xpCfEu5V0
大体、鈴木も男なのだ。

男であれば、過去に自分が受けた苦しみが分からない訳でもないだろう。

例え猥本を見つけたとしても、「もう持ってくるんじゃないぞ」と注意すれば良い。
以下略



12: ◆KpPu4lHfcc[saga]
2014/06/28(土) 18:28:40.92 ID:xpCfEu5V0
職員室の扉を勢いよく開ける。

ズカズカと中へ大股で踏み込む。

鈴木はいる。自分の机に座っている。
以下略



13: ◆KpPu4lHfcc[saga]
2014/06/28(土) 18:29:19.25 ID:xpCfEu5V0
「先生!」

怒鳴りにも似た声を鈴木の背中に浴びせかける。

だが鈴木は別段気にした様子もなく、
以下略



14: ◆KpPu4lHfcc[saga]
2014/06/28(土) 18:29:53.25 ID:xpCfEu5V0
何かまずい事をしただろうか。

いや、『今日は』いかがわしいモノなど持っていない。

何か言われる筋合いは無い。何か取られる筋合いも無い。
以下略



15: ◆KpPu4lHfcc[saga]
2014/06/28(土) 18:30:37.29 ID:xpCfEu5V0
「家庭訪問をしようと思ってな。お前、自分の成績がどうなっとるか分かるか?」

鈴木は声色を落として喋りながら、太郎の前にB5大の白い封筒を二つ突き出した。

「こないだのテスト結果と、クラスの成績表だ。親御さんに渡しとけ。
以下略



16:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/06/28(土) 18:30:43.28 ID:l5BJyPSr0
スラスラ読めて面白い


17: ◆KpPu4lHfcc[saga]
2014/06/28(土) 18:32:41.51 ID:xpCfEu5V0
太郎は矢の如く職員室を飛び出した。当初の目的は保留とする。

何故なら、自身も猥本没収の危機に瀕しているからだ。

会談は太郎の部屋で行われるだろう。理由は家の間取りにある。
以下略



18: ◆KpPu4lHfcc[saga]
2014/06/28(土) 18:33:32.07 ID:xpCfEu5V0
単純に考えるなら、このまま急いで帰って猥本を隠せばよい。

しかし太郎の頭は最悪の事態を想定していた。

鈴木が家に一報を入れるという事である。
以下略



19: ◆KpPu4lHfcc[saga]
2014/06/28(土) 18:34:14.51 ID:xpCfEu5V0
太郎には竹馬の友があった。佐藤健太である。

健太も勝と同じく、志を同じくする者の一人である。

彼らは、
以下略



20: ◆KpPu4lHfcc[saga]
2014/06/28(土) 18:35:00.95 ID:xpCfEu5V0
コールがやけに長く感じる。

太郎はトントンと爪先を地へ打ち続けた。

6回目のコールの後、ガチャリと受話器を上げる音がした。
以下略



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