過去ログ - 走れエロス
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28: ◆KpPu4lHfcc[saga]
2014/06/28(土) 18:43:00.33 ID:xpCfEu5V0
健太は合掌して頭を下げた後、その本を背の中、即ち上着の下に滑り込ませた。

そして腰とベルトの隙間に差し込み、落ちないようにしっかりと体に固定する。

同時に下の階から電話が鳴った。

すぐさま太郎の母が出たらしく、コールは数回で途絶えた。

しばらくすると、ドアが開いて太郎の母がその隙間から身を乗り出した。

「健太君、何だか今から鈴木先生が来るらしいの。

 太郎と約束あるみたいだけど、大丈夫?」

ここで健太は自分が呼ばれた訳を理解した。

だが、既に目的は果たしている。

後は「任務完了」とアイコンタクトを交わして出て行けば良い。

「大丈夫です。すぐに終わりますから」

健太は取り合えず待つ事にした。


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