19:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2014/06/30(月) 14:47:32.79 ID:gOgBHiT1O
咲(部長や染谷先輩はやっぱり大人だ。私はとんでもないことを言って、しているのに、何も訊かないでいてくれた。優希ちゃんにはちょっとショッキングすぎたかな。結構取り乱していたし…まあ当然のことなんだけどね。)
咲(…麻雀部のみんなには申し訳ない気持ちで一杯だ。私は自分の意思で団体戦のメンバーを引き受けたんだから、きちんとその責任を果たして、京ちゃんとのことはそれから…とすべきだったのかもしれない。)
咲(だってすごく迷惑だよ。部長は私がいる前提で団体戦のオーダーを決めたのに、それが急にいなくなっちゃって、素人同然の人を連れて全国の強い人たちと戦わなくちゃならない。
もう作戦も何もあったものじゃないよ。部長はこれが高校最後のチャンスなのに…)
咲(それに今回のことは、私が風邪で試合に出られなくなったとかいう状況とはわけが違う。入部してから数ヵ月、短い間だったけど、私たちは確かにお互いを信頼しあい、心を通わせていた。
それがこんな、部長たちからすればわけのわからない形で説明もなしに信頼を裏切らたんだ。これからの麻雀部が"人数が減った"だけの部活になるだろうか。いや、決してそうはいかないんだろうな。)
咲(それは今日の様子を見ても一目瞭然だよ。優希ちゃんは麻雀どころじゃない感じだったし、部長も染谷先輩も困惑して対局や研究に集中できるような状態じゃないだろう。
それに原村さん…今日は部の例会だったはずの日だ。原村さんは部室にはいなかったみたいだけど、真面目な彼女が理由もなく部活を休んだりはしないはずだよね。
…やっぱり私のことなのかな。原村さんは繊細だし、繰り返して言うけどとても真面目な人だから、特に親しくしていた私の頭がおかしくなっちゃったと思って、悩んでくれているのかもしれない。)
咲(みんなが私のことを忘れてしまえばいいんだけど、インハイまではもう数週間しかない。楽しく和やかでみんなが積極的に参加したいと思える部活。麻雀部はまさにそんな部だった。今日からたった数週間で元のように戻れるのだろうか。)
咲(…それにはみんないい人過ぎる。みんなの一挙手一投足がぎこちなく、気まずくて、ふとした沈黙があると、そこにいる誰もが誰かが"あの話題"を切り出したりしないかヒヤヒヤしだして、
その様子をお互いが察してしまうからますます気まずくなって、すごく落ち着かない雰囲気。そんな様子がありありと目に浮かんでくるよ。)
咲(その対価は本当に得られるんだろうか?…ううん、それはこれから確かめることだ…)
咲(…私は…)
咲「…あっ…」
咲(丘の上に野薔薇が咲いている。綺麗だなあ。)
咲(もう大分暑くなってきたのに。頑張ってるんだね。嶺上と言うとちょっと大袈裟になっちゃうけど…)
咲(…京ちゃん…)
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