過去ログ - 【建て直し】Fate/extra　　―宮沢賢治と月の聖杯― -SS速報VIP

過去ログ - 【建て直し】Fate/extra　　―宮沢賢治と月の聖杯―

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39: ◆kW/TrkkVS2
2014/07/02(水) 23:35:17.50 ID:2BsSyyv7O
賢治は二人に軽い自己紹介をして、そのあと世間話などをしました。主に日々の暮らしや聖杯戦争についての事を話しました。

橙子「この先、貴方はここに再び来ることになるだろう」

賢治が教会を出るとき、橙子はそう意味深なことを賢治に言いました。

以下略

40: ◆kW/TrkkVS2
2014/07/03(木) 19:22:59.68 ID:ATFI53vhO
賢治はその後、売店でサイダーを買い、飲んでいました。今では普通の農家の人は、一昔前の、貧困にあえいでいた農民とは違い、人並みの生活を送り、他の商人や勤め人とあまり大差ない生活を送れているとのことだったので、賢治は、貧しい農民の人々に負い目を感じ、贅沢をすることを過敏に避けていた時とは変わり、人並みの贅沢はするようになっていました。でも、西欧財閥がもたらしている飢餓や貧困に心を痛めていることは間違いないことでありました。

41: ◆kW/TrkkVS2
2014/07/03(木) 22:50:29.21 ID:VFCBQXgX0
賢治はサイダーの瓶を覗きながらそんなことを考えていると、まあるい瓶の底が地球に見えて来ました。賢治は暫くその小さで青くすきとほった地球を眺めています。
そして、できることならばもう一度、地上で生きてみたいと思って、寂しく笑いました。

42: ◆kW/TrkkVS2
2014/07/03(木) 23:11:41.00 ID:VFCBQXgX0
１１時半からやりますー

43: ◆kW/TrkkVS2[saga]
2014/07/03(木) 23:26:55.35 ID:VFCBQXgX0
賢治がそうしていると、やがて白野がやって来ました。彼は賢治にようがあって来たようでした。
彼は賢治に悩みを打ち明けました。

賢治「……聖杯に願うことがない…ですか」

以下略

44: ◆kW/TrkkVS2[saga]
2014/07/03(木) 23:39:54.56 ID:VFCBQXgX0
賢治は瓶をことりと音をたててそばに置くと、しづかに口を開きます。

賢治「…それは貴方がこれからの人生のなかで知っていくものです。私にはそれを教えることはできません」

白野「そう…ですか」

以下略

45: ◆kW/TrkkVS2
2014/07/03(木) 23:48:58.71 ID:VFCBQXgX0
賢治はその夜、自分の小屋のなかで、なすの漬け物と玄米ご飯と、納豆を夕食にして食べていました。賢治は酷く粗食で、同時に、ベジタリアンでした。それは、賢治の中の、他者への過剰なまでの罪悪感と言う、ある意味では病気とも言えるべきものが引き起こしていました。

（ああ、かぶとむしや、たくさんの羽虫が、毎晩僕に殺される。そしてそのただ一つの僕がこんどは鷹に殺される。それがこんなにつらいのだ。ああ、つらい、つらい)
宮沢賢治「よだかの星」より

以下略

46: ◆kW/TrkkVS2
2014/07/03(木) 23:57:12.87 ID:VFCBQXgX0
賢治はその夜、夢を見ました。この世界に来て始めてみる夢でした。
夢に出てきたのは、あの、賢治のことを慕っていた少女でした。賢治は、口を動かしますが、声は出ず、少女に触れるとふっと金色の粒に変わって消えてしまいます。
辺りに風が吹いて金の波をざあっと起こします。賢治はいつの間にか、きんいろにかがやく小麦畑の中央にたっていました。

47: ◆kW/TrkkVS2
2014/07/04(金) 00:01:33.86 ID:uT6m0P1n0
賢治は暫くその場に立っていましたが、やがてしづかにその場を去ることに決めました。
賢治が数歩踏み出すと夢はどんどんかき消えていって、やがて目が覚めました。

48: ◆kW/TrkkVS2
2014/07/04(金) 00:02:28.39 ID:uT6m0P1n0
今日はここまでー
キャス狐さん初登場だったりする

49:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/07/04(金) 00:05:32.43 ID:3/h0Ov9rO
おつー
やっぱり鯖なのかどうなのか

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