過去ログ - 総合P「過労死必死」
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713: ◆7SHIicilOU[saga]
2014/07/06(日) 18:03:54.09 ID:ydEGSbYfo

 しみじみと、二人は語る。
俺と同様、何年もうちに秘めていた気持ちをポロポロと。

「こんな贅沢他にないでしょう? だから俺は、俺達は、
 命『程度』で今を捨てるつもりも、ましてや誰かにこの場所を譲ってやるつもりもないんですよ」

 空っぽになった点滴を抜き、ベッドから降りて。

「それにみんなをトップに導くまでは死にませんよ絶対」

 では、と改めて頭を下げて呆然とする彼の横を通り過ぎた。

「待ってください。……せめて、ドリンクの使用は控えてください。
 食べたものが全部零れ落ちるような胃になる前に、……三人ともですよ?」

 いつの間にそんな所まで検査されたのだろうか。
というかやっぱり俺以外の二人も……と、顔を見れば目を逸らされた。
いやぁ、ホントつくづく。

「わかりました。双海さん」
「ありがとうございました」
「では、失礼します」

 言って、再び歩き始める俺達の背に。

「もう二度と、ここで貴方達と出会わないことを祈りますよ」

 ――ぼそりと、小さな言葉が飛んできた。

―――

「五時間か、やばいな」
「この間はほんの三十分であんな事になってましたからねぇ」
「というか、誰が気がついたんだろ?」

 正面玄関にでればちっひの言った通りに既に一台のタクシーが横付けされていて、
俺達はさっさとそれに乗り込んだ。しわくちゃのスーツを着た俺とピヨとちっひ。
マスターズプロダクションまで、特急で。と伝えてシートに凭れながら会話を飛ばす。

「さぁ、誰でも良いよ。誰であれ、ウチのアイドルに違いはない」
「ですね、帰ったらみんなにありがとうとごめんなさいしないと」
「そしてその後にはすっぽかされた書類ちゃんをあやさないとね」

 言って、けらけらと三人で笑った。
倒れたばかりの起き抜けだというのに、それはそれは楽しそうに。
当たり前のことだ。――俺達は仕事をするのがこんなに楽しい。


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