927: ◆7SHIicilOU[saga]
2014/07/08(火) 22:27:16.75 ID:DBFZiQNeo
「はい? ってお前……、こんな時間にこんな所でなにやってんだ?」
ぷらぷらとどこへ行くでもなく、
アルコールの熱か、都会の熱か、あるいは別の何かに浮かされて。
星よりも明るい光に照らされながら歩いていると自分のアイドルに声をかけられた。
「買い物? そんなの明日に……、俺か?
俺はそうだな……ちょっと大事な用事がな」
もう既に時間は遅い。
いくら眠らない街であろうと、空は黒く夜の帳はとうに降り切っている。
「はいはい、付き合うよ。こんな時間に
アイドルを一人で出歩かせられないからな」
この業界に入って、ずいぶん経った。
様々な人と知り合い、時には別れた。
俺の生き方に理解を示して貰えない事も、多々ある。
「じゃあ、行くぞ?」
それでも、俺の傍にはアイドルが居てくれる。
一緒に、同じ目的を目指して歩く彼女達が。
その道はこの場所のように明るく照らされては居ないけれど、
いつか彼女達自身が道を照らす光になると、俺は信じている。
1002Res/297.11 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。