過去ログ - 兎角「走り鳰と一緒に仕事をするようになって」
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94: ◆CRgbhGx9gA[saga]
2014/07/06(日) 22:06:58.65 ID:KoIAwSE9o

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鳰「あはっ、せっまいところですが、住むところは用意してあるんで、あとは仕事っスね」

兎角「求人で調べてある。一つ目のは明日面接受けられるそうだ」

ふたりで一緒に暮らすために必要なことなら、なんでも出来る自信がある。

……わたしが明日面接を受けるのはただのスーパーのアルバイトだけど。

鳰「ウチは兎角さんの服を選んでるうちにそういうの楽しくなってきたんで、アパレルの仕事を始めようと思うっス」

兎角「そうなのか」

鳰「実はもう、採用されてるっス、人手がとにかく足りないそうで」

兎角「そうなのか、おめでとう。わたしも頑張らないとな」

鳰「いえいえ〜♪」

鳰がおどけてステップを踏んだ。わたしが鳰の手を取ると、鳰はうれしそうに微笑んだ。

そのままわたしは鳰の手を握る。鳰はわたしの顔を見ながら、同じくらいの強さで握り返した。

鳰「にひ、これからも昔から変わらない者同士、よろしくっス!」

兎角「ああ、そうだな」

わたしたちはお互いに嘘をついた。

鳰は自分からは絶対言わないだろうけど、わたしに隠れてファッションの勉強をしていたことをわたしは知っていた。

最初はわたしの服を選ぶためだと思っていたが、それだけではなくこの状況を見越していたんだろう。

黒組の頃の鳰は、絶対そんなことしなかっただろう。

わたしも鳰には絶対言わないけど、暗殺者を辞めると決めた後、何回かコンビニでアルバイトをしていた。

少しでも普通の仕事をやってみよう、と思ったからだ。

思っていたより仕事は大変だったけど、出来なくはないと思った。

黒組の頃のわたしには絶対出来なかったことだ。

多分、鳰はわたしがアルバイトしていたこともお見通しで、わたしと同じように知ってて黙っているんだろう。

でも、お互いこっそり努力しているのに、昔からなにも変わらないなと2人で笑いあうのもいいかもしれないと思った。





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